自身や家族の食生活を見直したい方や、健康な食生活を送れるように誰かにアドバイスしたいという方に人気のある「食生活アドバイザー」。
食に関する知識をプロの目線からも得ることができるため、医療・介護施設や教育機関、スーパー、食品メーカーなどで働く人が知識の幅を増やすために受験することも多いようです。
人気の秘密は単なる「食」に関する知識だけでなく、広い視野で食生活をトータルに勉強できるところにあります。
そんな食生活アドバイザーですが取得には試験に合格する必要があるため、
「どのくらい難しいの?」
「どうしたら取れる?」
「独学でも取れるかな?」
など疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、食生活アドバイザーについて
・試験の難易度
・資格の取り方
・独学でも資格は取れるのか
上記の内容を詳しく解説していきます。
他にも食育系の資格は色々とあります。
気になる方はこちらの「食育にはどんな資格がある?」の記事を参考にして下さい。
目次
食生活アドバイザー試験の難易度はどのくらい?
早速気になる難易度について解説していきましょう。
まず、食生活アドバイザーには3級と2級があります。出題範囲はほぼ同じですが階級によって難易度は異なりますので、それぞれの難易度について解説します。
3級の難易度
3級で出題される問題は消費者目線の内容となっており、一般常識として知っているようなものも多く、難易度は易しいと言えるでしょう。
食生活について基本的なことを問われる問題が多く、あまり知識がなくても1日1〜2時間、1〜2ヶ月ほど真面目に勉強すればほとんどの人が合格できるレベルです。
また、試験は5肢択一のマークシート方式で出題されるため、参考書の大体の内容を暗記しておけば概ね合格可能です。
公式サイトで問題のサンプルが公開されていますので一度ご覧になるとわかりやすいかもしれません。
なお、合格率は公式発表では平均65%となっていますが、実際の最近の合格率は下記の通り65%を下回っており、さらに実施回によってかなりばらつきがあります。
実施回 | 合格率 |
2021年度 第45回 | 57.2% |
2020年度 第43回 | 50.2% |
2019年度 第42回 | 48.4% |
2019年度 第41回 | 60.0% |
例えば、中学生レベルの英検4級で合格率65%、資格試験が初めてという方や学生が勉強していることが多い簿記3級が45〜55%ですので、比較すると易しいというイメージが掴めるのではないでしょうか。
ただし、合格率はあくまでも全受験者中の合格者数の割合を示しているに過ぎません。
他の受験者と比較して合格が決まるわけではないので、きちんと勉強して合格ラインを超えることが大切です。
2級の難易度
2級になると管理栄養士や食品会社勤務など、提供者目線の出題内容のため3級より難しくなっていますが、難易度としては普通です。
3級の内容にプラスして衛生管理や食中毒関連などの実用的な問題が追加され、普段聞かないような内容も出題されます。
そのため合格に必要な勉強時間の目安は、1日1〜2時間とすると2〜3ヶ月ほどと3級より多くの勉強が必要となります。
では、どのような問題が出題されるのか、2級も公式サイトで問題のサンプルが公開されていますのでリンクを掲載しておきます。
2級のポイントとしては下記の点が挙げられます。
・「該当なし」という選択肢が増えて6肢択一になる
・引っ掛け問題が多い
・記述式の問題もある
特に「該当なし」の選択肢が増えたことによって消去法で答えを絞り込めないようになっています。
また、記述式は何かを論じるわけではなく単語で答える問題が出題されますが、漢字で回答する必要がある箇所も多くあります。
そのため難しいと感じる人も多いかと思いますが、きちんと理解した上で暗記すれば合格できるでしょう。
合格率は公式発表では平均40%ですが、実際の最近の合格率は下記の通り3級同様に2級もばらつきがあります。
実施回 | 合格率 |
2021年度 第45回 | 38.8% |
2020年度 第43回 | 26.5% |
2019年度 第42回 | 42.0% |
2019年度 第41回 | 35.8% |
2級にも合格ラインが設定されており、他の受験者と比較して合格が決まるわけではないので、しっかりと勉強して合格ラインを超えることが大切です。
なお、2級の合格ラインは割合としては3級同様6割で、123点満点中74点以上が合格となっています。
https://twitter.com/sutearinsan/status/679680597187362818
この方が投稿しているように、勉強していれば難しい試験ではありません。
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>>食生活アドバイザーはいらない無駄ってホント?仕事に役立たないの?
食生活アドバイザーの取り方は?
食生活アドバイザーは年2回実施している試験に合格すると取得できます。
試験の概要
試験日 | 例年 7月第2日曜日、11月第4日曜日 |
試験時間 | 3級 10:30〜12:00 (90分) |
2級 13:30〜15:00 (90分) | |
受験料 | 3級 5,000円、2級 7,500円、3級・2級併願 12,500円(各税込) |
出題数 | 3級 マークシート方式 50問 |
2級 マークシート方式 42問 記述式13問 | |
受験資格 | なし |
主催団体 | 一般社団法人 FLAネットワーク協会 食生活アドバイザー® |
その他 | 次回検定日など詳しくは⇒受験案内 |
受験方法は個人受験と団体受験の2種類がありますが、ほとんどの方は個人受験で受験しています。
個人受験と団体受験に分けて申し込み方法などを説明します。
個人受験で資格を取る場合
個人受験とは協会が設けた試験会場で受験する方法で、一般の方は個人受験での受験となります。
検定会場 | 札幌・仙台・さいたま・千葉・東京・横浜・新潟・金沢・静岡・名古屋・大阪・神戸・広島・福岡 全国14会場 (変更になる場合あり) |
願書請求期間 | 試験日の約4ヶ月前〜2ヶ月前 |
受験料払込期間 | 試験日の約2ヶ月半前〜1ヶ月半前 |
願書請求から受験までの流れを3stepで解説します。
step.1 受験願書を請求する
step.2 受験料を振り込む
step.3 会場にて受験する
詳細は次の通りです。
step.1・・・食生活アドバイザー®公式サイトから願書請求をします。
1人1通の登録番号制となっているため、受験を希望する本人が願書請求してください。
また、願書の請求には期限がありますのでご注意ください。
step.2・・・受験料を振り込む
届いた願書に必要事項を記入し、ゆうちょ銀行・郵便局の窓口かATMで受験料を振り込みましょう。
願書と言っても、実際に届くのは受験料を振り込む払込用紙のことです。
氏名や住所、生年月日などの必要事項は願書を請求する際に記入しているため、お金を振り込むだけで申し込みができます。
振込の際には、願書が送られてきた封筒に書かれている6桁の登録番号が必要ですので無くさないようにしましょう。
step.3・・・会場にて受験する
受験票に明記されている会場にて受験します。
なお、受験票は受験日の10日〜1週間前に届きます。
団体受験で資格を取る場合
団体受験とは学校・企業などの団体で担当者が一括して申し込み、試験を実施する受験方法です。
団体受験の開催条件など詳しくは ⇒団体受験専用ページ
なお、団体受験のみ3級、2級に加えて基礎レベルもあります。
検定会場 | 学校・企業などが定める会場 |
願書請求期間 | 試験日の約2ヶ月前まで |
申請書類提出期限 | 試験日の約2ヶ月前まで |
割引について | 延べ人数10名以上で団体受験特別割引が適用 |
団体受験の申し込みから試験実施までの流れは4stepで解説します。
step.1 願書と申請書を請求する
step.2 申請書類を提出する
step.3 試験の実施
step.4 答案用紙を返送する
各stepを詳しく解説します。
step.1・・・願書と申請書を請求する
電話にて願書、申請書を請求します。 [フリーダイヤル 0120-86-3593]
step.2・・・申請書類を提出する
受験者全員分の願書と一括して振り込んだ払込受領証のコピー・団体受験申請書をまとめて郵送します。
step.3・・・試験の実施
試験3日前に事務局から届く試験資材(問題用紙・回答用紙)を使って試験を実施します。
step.4・・・答案用紙を返送する
試験終了後は速やかに答案用紙を返送しましょう。
試験2日後の16:00までに検定事務局必着(届かない場合失格となります)。
食生活アドバイザーは独学でも取れる?
食生活アドバイザーは3級2級ともに独学でも取得が可能です。
特に3級は独学で十分合格できますので通信講座などは必要ありません。
2級も独学で合格している人がたくさんいます。
https://twitter.com/kenkodaiji16/status/1421406096393080834
独学で合格できる理由
独学で合格可能な理由は、充実した公式テキストと過去問題集にあります。
多くの方がこの公式テキストと過去問題集のみ使用して独学し実際に合格しています。
家に帰ったら食生活アドバイザーの2級合格通知が!
無事一発で独学合格できました!
使ったのは公式テキストと過去問のみ。
近々ブログに勉強方法など書こうと思います…♡#食生活アドバイザー pic.twitter.com/gm0Vp8ToEu— yamaneko@モデルアドバイザー (@yamanekoblog) December 17, 2020
まず、公式テキストは試験を作っている団体が編集しているため、試験の出題範囲に沿った構成で作られており、試験で出題される内容の大部分がカバーされています。
特に3級は公式テキストに書かれている内容からほぼ100%出題されており、2級もテキストのほとんどを覚えるくらい勉強すると確実に合格できます。
また、公式テキストには各章ごとに実際の試験形式の模擬問題も設けられており、テキストで勉強しながら自分の苦手分野の把握や問題に慣れる事も可能です。
次に過去問題集は公式テキストと同じ構成となっており、1章ごとに公式テキストと過去問題集で連携しながら学習できるため苦手分野も効率的に克服することが可能です。
また、1問ずつ解説もついているので問題を解きながら理解し、覚えることもできます。
このように、食に関する知識がない状態からでも公式テキストと公式の過去問題集を使ってしっかりと勉強すると独学でも合格が可能です。
参考記事
>>【知らなきゃマズい】食生活アドバイザーと管理栄養士の違いとは?
食生活アドバイザー公式テキストと公式過去問題集について
公式テキストは書店で購入することができます。
一方、過去問題集は書店では販売していないため、検定事務局から直接購入します。
購入方法は、郵便局に用意されている振込取扱票に送金先の口座番号、購入したい過去問題集の級と冊数、送付先の住所・氏名・連絡先などを記入し振り込むというものです。
送金先など詳しくは ⇒過去問題集購入方法案内
まとめ
今回は食生活アドバイザーについて次の内容を解説しました。
・試験の難易度・・・3級は簡単、2級は普通レベル
・試験を合格すれば誰でも資格を取得できる
・3級2級ともに独学で取得可能
食生活アドバイザーは食に関する資格の中でも初めての方にも挑戦しやすい資格です。
食に対して正しい知識をつけたい方は受験してみてはいかがでしょうか。
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