漢検5級は子どもから大人まで幅広い世代に人気のある試験です。1級から10級まであるので、ひとつ一つ合格していく達成感があるのも魅力でしょう。
・漢検5級はどんな試験?
・漢検5級のレベルは?何年生向け?
・漢検5級の勉強法
・漢検5級に合格するメリット
を見ていきましょう。漢検5級がどんな試験か分かるので、具体的なイメージが湧くようになりますよ。
目次
漢検5級はどんな試験?
「漢検5級ってどんな試験かな?」
「漢検5級の出題範囲ってどうなっているんだろう?」
こういった悩みを抱える方もいるかもしれませんね。試験勉強を始める前に、肝心の試験内容について見ておきましょう。
・漢検5級の試験概要
・漢検5級の出題範囲
試験について知ることができ、出題範囲を知ることでどんな勉強をすれば良いか分かるようになりますよ。
漢検5級の試験概要
試験概要
名称 | 日本漢字能力検定(漢検、漢字検定) |
認定団体 | 公益財団法人日本漢字能力検定協会 |
資格種類 | 民間資格 |
試験日 | 年3回、CBT受験であれば好きな日を選べる |
試験形式 | 筆記・CBT |
試験会場 | 全国、海外 |
試験時間 | 60分 |
検定料 | 2,000円 |
合格基準 | 200点満点中140点以上(合格点)、70%程度 |
漢検にスライド合格はありません。
スライド合格は耳慣れない言葉かもしれませんね。受験した級とは違う級に合格することをスライド合格と言います。
例えば、今回漢検五級を受けて不合格だったとしましょう。スライド合格であれば、5級に不合格でも6級に達する力があれば6級は合格をもらえます。
こういった仕組みを漢検では取り入れていません。
もし、漢検五級を勉強しても受からないかもしれない。そういった不安を抱えているなら、漢検5級に挑戦する前に、一度、問題を解いて自分の実力をチェックしてから申し込むと良いですね。
漢検5級の試験日は年3回ですが、CBT受験を取り入れているため、自分にとって都合の良い日を選べるのが魅力です。
自分の実力がついてきたと思ったら、近い日を選んで漢字検定5級に挑戦しても良いかもしれません。
漢検5級の出題範囲
出題範囲
レベル | 小学校終了程度 |
対象漢字数 | 1026字 |
出題内容 | 漢字の読み書き、部首・部首名、筆順・画数、対義語・類義語、同音・同訓異字、誤字訂正、四字熟語、熟語の構成 |
審査基準 | 小学校学年別漢字配当表の第6学年までの学習漢字を読み書きできる力
・音読みと訓読みの正しい理解 ・送り仮名・仮名遣いを正しく書ける ・熟語の構成 ・対義語、類義語の正しい理解 ・同音・同訓異字の正しい理解 ・四字熟語の正しい理解 ・筆順、総画数を正しく理解できている ・部首の理解と識別 |
小学校6年間の総復習とも言えます。
小学校を卒業する直前に合格すれば、今まで勉強してきたことがしっかり身についている証になります。
もし、小学校6年生になる前に合格を勝ち取ったなら、漢字は得意だと胸を張って言えますね。
すでに小学校を卒業されている方は、小学生でこれだけの漢字を学ぶのだと見直す機会になるでしょう。
漢字検定5級のレベルは?何年生向け?
漢検は級によってレベルが違います。漢検10級は小学校1年生終了レベルなので、1年生向けと言われています。それでは漢検五級はどれぐらいのレベルで、何年生向けなのでしょうか。
・漢検5級のレベルは?
・漢検5級は何年生向け?
を見ていきます。漢検5級のレベルはどれぐらいなのか、何年生向けなのかが分かりますよ。
漢検5級のレベル
小学校6年生終了程度のレベルです。小学校6年生を卒業するでに習う漢字を理解し、文章の中で適切に使う能力を求められます。
以下の表を見ながら、漢字検定5級周辺の級と比べてみます。
級 | 漢検4級 | 漢検5級 | 漢検6級 | 漢検7級 |
レベル | 中学校在学レベル | 小学校6年生終了レベル | 小学校5年生終了レベル | 小学校4年生終了レベル |
対象数字 | 1339文字 | 1026文字 | 835文字 | 642文字 |
漢検5級になると漢字数が1000字以上になるため、漢字が一気に増えたと感じるかもしれませんね。
ちなみに、漢検10級は小学生1年生程度(80文字)なので、5級までは級が上がるごとにひと学年上がることになります。レベルがひとつ一つ上がってくのを実感できるでしょう。
漢検5級は漢検4級へ向かうための大切な通過点でもあります。5級をしっかり学び、次のステップ(4級)に上がって下さい。
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それでは、漢検五級を受験した場合、どれぐらいの人が合格するのでしょうか。合格率を見ることで、受かりやすい試験なのかイメージできますよ。
実際に以下の表を見てみましょう。
志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
2020年度第1回 | 20,861人 | 19,947人 | 14,053人 | 70.5% |
2020年度第2回 | 64,663人 | 62,459人 | 46,307人 | 74.1% |
2019年度第3回 | 73,889人 | 71,126人 | 54,780人 | 77.0% |
ポイント
・5級のレベルは小学校6年生終了程度
・合格率は70%以上と高めなので比較的合格しやすい試験
漢検5級は何年生向け?
小学校6年生終了程度のレベルとあるため、小学校6年生卒業する前か中学1年生で取得すると良いでしょう。
漢検に年齢制限はないため、何歳からでも受験ができます。漢検が就職や進学に活用されることから、学生の受験は多いです。ですが、漢検は学生のものだけではありません。
小学校入学前の子どもが漢検5級に合格することもあれば、小学校を卒業した方が試験に挑戦することもあります。
公式サイトで問題と解答が見れるため、実際に解いてから受験級を決めると良いですよ。
ポイント
・小学6年生・中学校1年生が受験するとちょうど良い
・小学校入学前の子どもも合格している
漢検5級の勉強法
「漢検5級ってどうやって勉強したら良いのかな」
「試験のために勉強しなくても大丈夫じゃないかな」
こういったことを考える方もいるかもしれませんね。漢検5級合格に向けて何をしたら良いのか見ていきましょう。
・漢検5級のテキストを購入
・計画を立てて勉強をする
・学習する時はノートを使う
を見ていきます。試験勉強の参考にして下さいね。
漢検5級のテキストを購入
試験を受けると決めたら、勉強を始める前に問題集の購入を考えるかもしれませんね。自分に合った問題集を選び徹底気にやり込みましょう。
・漢検 5級 漢字学習ステップ 改訂四版
・頻出度順 漢字検定5級問題集
・漢検5級過去問題集
を見てきましょう。どんな問題集を選べば良いか決められるようになりますよ。
漢検 5級 漢字学習ステップ 改訂四版
引用:Amazon
名称 | 漢検 5級 漢字学習ステップ 改訂四版 |
出版社 | 日本漢字能力検定協会 |
発売日 | 2020/2/25 |
ページ数 | 158ページ |
価格 | ¥990 |
小学校学習指導要領改訂に伴い問題集もリニューアルされました。
一字ずつ丁寧に学習を進められるので、毎日コツコツやりたい方に向いている問題集です。
漢字表もあるので、配当漢字をまとめて確認できるため便利ですよ。
勉強を進めていくと力がついてきますが、自分がどれだけ力がついたか試してみたくなるかもしれませんね。巻末に収録されている「総まとめ」を利用することで実力の確認ができます。
何より、漢検5級の試験を主催する、日本漢字能力検定協会が提供しする問題集なので安心感があります。
頻出度順 漢字検定5級問題集
引用:Amazon
名称 | 頻出度順 漢字検定5級問題集 |
出版社 | 成美堂出版 |
発売日 | 2020/12/2 |
ページ数 | 175ページ |
価格 | ¥880 |
『頻出度順 漢字検定5級問題集』の特徴は、出題頻度順にABCとランク分けされていることです。過去問を徹底的に分析したからこそ、試験に出やすい漢字や問題を集中的に学べる問題集となりました。
問題を解いていると辞書を引いて調べなければなりませんが、この問題集では辞書を引く手間を省いた丁寧な解説がついています。時間がなく効率的に勉強をしたい方に向いた問題集です。
模擬テストが4回分収録されているので、試験前に腕試しができます。
別冊に『漢字検定5級合格ブック』がありますが、「配当漢字表」など役立つ資料があります。答えを隠せる赤シートがついているので、隙間時間でも勉強がしやすいでしょう。
漢検 5級 過去問題集
引用:Amazon
名称 | 漢検 5級 過去問題集 2021年度版 |
出版社 | 日本漢字能力検定協会 |
発売日 | 2021/3/29 |
ページ数 | 112ページ |
価格 | ¥990 |
実力がついたかどうかを判断するためには、過去問を解くのが一番の近道でしょう。
2020年度実施の「漢検」5級の検定問題を13回分すべて収録しているので、試験日までに何度も本番と同じように問題が解けます。「答案用紙実物大見本」が付いているので、試験本番の気分を味わえますね。
答え合わせに必要な「標準解答」は別冊になっているため、使いやすいでしょう。
受検・解答にあたっての注意事項をまとめた「Q&A」は、試験を受ける上で押さえておきたい注意事項を調べられます。
受験するのは5級ですが、付録として4級の検定問題を1回分収録しています。5級の試験対策ができたら、次の級を目指して一足先に解いてみるのも良いかもしれません。
計画を立てて勉強をする
試験日に向けて計画を立て、時間をとって勉強していきます。
漢検5級は公開会場と漢検CBT受験が選べます。年に3回だけではなく好きな時に何度でも受験できるのが魅力ですが、一度で合格できるのが一番でしょう。
受験日はできるだけゆとりをもって決めるのが良いのですが、そうも言っていられない方もいますね。
時間がある方やコツコツ力をつけていきたい方は、『漢検 5級 漢字学習ステップ 改訂四版』を使って一字一字身につけていきましょう。
もし、時間がない、効率良く力をつけていきたいのであれば、『頻出度順 漢字検定5級問題集』を使うと良いでしょう。
ABCにランク分けされた漢字を出る順に徹底的に覚え、解けない問題がないぐらいやり込みます。
最後は、『漢検 5級 過去問題集 2021年度版』を使って腕試しをします。この過去問題集で間違えた漢字は要注意です。
過去に出た漢字ですので、次も出る可能性がありますよ。
学習する時はノートを使う
漢字の練習をするときはどうしていますか。ノートに何度も漢字を書いて覚えることが多いかと思います。
読みであれば、書く必要はありませんが、書きの方は実際に手を動かして書かなければ覚えられません。また、漢字を書くにあたり丁寧に正しく書く必要があります。
漢検は、字の上手い下手を審査する試験ではありませんが、曖昧な字で不正解となることもあるので気をつけましょう。
問題集の中には、漢字を練習する箇所を設けている場合があります。漢字練習ノートを別冊につけている問題集もありますが、勉強をしている内に足りなくなるかと思います。
ぜひ、漢検5級用の漢字練習帳として1冊ノートを用意して下さい。
鉛筆やシャープペンシルを持つ手の側面が、真っ黒になるぐらい練習すれば知らない漢字もしっかり書けるようになりますよ。
漢検に合格する方法
それは漢字を書き殴ることです💪
私はノート約15冊分、書き殴りました。
これで中学生の時に半年で漢検5級から準1級に合格できました。
気合で勝てます(老害精神論)#漢検 #資格 #勉強 pic.twitter.com/ltgiX20389
— 脱線おじさん@ビルメン志望 (@dassen_ozisan) May 18, 2020
上記の動画から大変そうだなというイメージをもつかもしれません。ですが、しっかり練習して勉強したという自信も培えますよ。
漢検5級を合格するメリット
漢検5級に合格するメリットはあるのでしょうか。メリットがあるかどうか知ることでモチベーションが上がりますね。
結論から申し上げますと、漢検5級合格はメリットがあります。
まず、漢字検定5級は小学校終了程度のレベルです。そのため、小学校在学中に受験して合格すれば漢字の問題を苦労せず解けるようになるでしょう。
次に、漢検に合格することで達成感を味わえます。地道に勉強して勝ち取った合格は、何物にも代えがたい経験です。次のステップへ進もうという意欲が湧いてきます。
さらに、試験合格に向けてコツコツ勉強する習慣が身につきます。勉強の習慣は早い段階でつくと後々困りません。合格という目標に向かって、努力する力がつきますよ。
ポイント
・小学校終了程度の基礎学力がつく
・達成感を得て次へ進む意欲が湧く
・勉強する習慣が身につく
まとめ
漢検5級がどんな試験か、レベルや何年生向けか、合格する勉強法や合格するメリットまで解説してきました。
・漢検5級は小学校終了程度
・漢検5級は合格率70%以上
・漢検5級の問題集を使って勉強する
・漢検5級のメリットは、基礎学力がつき勉強する習慣がつく
漢検5級は小学校終了程度ですので、普段からよく見る漢字が多いのではないかと思います。小学生であれば基礎学力がつきますし、小学校を卒業した方であれば見直す機会になります。
難しいか簡単か、まずは公式サイトから無料で見れる過去問などを活用し自分の実力を確認してみて下さい。
5級に合格した方は、4級、3級と次のステップを考えてみて下さいね。
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