・漢検準2級の概要
・漢検準2級のレベルについて
・漢検準2級の合格率(中学生、高校生別や全体など)
・漢検2級の勉強法
漢検準2級の概要
漢検は、正式名称を日本漢字能力検定といい、その言葉の通り漢字能力を測定する技能検定のことです。
漢字の「読み」「書き」はもちろん、漢字の意味を理解し、文章の中で適切に使用できるか、といった能力を測ります。
漢検準2級はどんな人におすすめ?
「漢検」の評価は社会的な評価でもあり、学んだことがすぐ生き、生涯楽しく学べ、進学や就職にも役立つため教育や企業の現場で今注目を集めている検定です。
引用:漢検 公式HP
公式HPでもこのように宣伝されているように、特に漢検準2級は進学の面で活用できる機会が多いようです。
日本漢字能力検定協会の調査によると、
高等学校における漢検の活用状況は、4校に3校が評価!特に3級以上が対象とされています。
大学における漢検の活用状況は、大学・短大合わせて2校に1校が評価!特に準2級以上が対象とされています。
参照:日本漢字能力検定協会の調査(高校)
日本漢字能力検定協会の調査(大学)
ですから、ズバリ中学生や高校生の方は漢検準2級はとってもおすすめの資格です。
また、ここでは主に進学について触れてきましたが、就職試験においても漢検準2級以上から評価対象となるというデータもありますので、大学生や社会人の方は準2級の試験から始めて、昇級していくのがおすすめです!
自信のある人はこちらの記事もチェックしてみて下さい。
漢検準2級の基本情報は以下の通りです。
▼受験資格→学歴、年齢問わず誰でも受験可能。
▼受験方法
・公式試験会場での個人受験
・学校や塾、企業での団体受験
・漢検CBT会場においてコンピュータを使用しての漢検CBT受験(2級〜7級まで受験可能)
▼受験日程
・個人受験:年3回(受験月はその年によって変動する)
・団体受験:年3回(検定協会が指定した日程の中から各団体が選択し、申し込む。)
・漢検CBT受験:全国各地の漢検CBT会場にて通年実施。
▼受験内容
筆記試験(選択問題/記述式問題)
▼受験費用
準2級→2500円 (各級によって受験料はことなります)
でもやっぱり気になるのは準2級のレベルね。
漢検準2級のレベルについて
漢検の特徴の一つに、1級〜10級まで細かく分けられているという点があげられます。
測定対象である漢字自体の種類が非常に多く、出題範囲をわける必要があるため、このようになっていると考えられます。
そのため事前に自身がどの級を受けるべきなのか、ある程度判断する必要があります。
というのも、なんとなくで受験してしまうと、簡単すぎたり、難しすぎたりしてしまうからです。
各級のレベルは以下の通りです。
レベル/対象漢字数 | |
1級 | 大学・一般程度/約6000字 |
準1級 | 大学・一般程度/約3000字 |
2級 | 高校卒業・大学・一般程度/2136字 (常用漢字がすべて読み書きできるレベル) |
準2級 | 高校在学程度/1951字 |
3級 | 中学校卒業程度/1623字 |
4級 | 中学校在学程度/1339字 |
5級 | 小学校6年生修了程度/1026字 |
6級 | 小学校5年生修了程度/835字 |
7級 | 小学校4年生修了程度/642字 |
8級 | 小学校3年生修了程度/440字 |
9級 | 小学生2年生修了程度/240字 |
10級 | 小学校1年生修了程度/80字 |
参照:漢検 公式HP
確かに、高校在学程度と言っても、高校までにどんな漢字を学習したかなんていちいち覚えていませんよね。
ただ2010年の改定以降、現在の常用漢字は2136字とされています。
準2級での出題範囲はそのうちの1951字ですから、常用漢字をほとんど理解している必要があると考えられます。
これだけを聞くと難しそうに感じる人も多いかと思いますが、常用漢字とはその字のごとく日常的に使用する漢字を指すものであり、1951字は小学校から高校生までに授業の中で学ぶ漢字の数というわけですから、社会人になって漢検に挑戦しようとする方の多くにとっては一度は見聞きしたことのある漢字が出題されるということになります。
とはいえ、高校をまだ卒業していない、中卒の方であれば漢検3級の試験から受けてみるのが良いかもしれませんね。
でもどのくらいの人が合格するのかしら。
漢検準2級の合格率
漢検準2級の合格率は例年30%〜40%程度です。
この数字だけ見ると決して高くない数字のため、難しい試験と感じる人も多いかと思います。
しかしながら、本検定は老若男女問わず多くの方が受験されているため、基準となる高校生在学程度の学習を終えていない、小学生のお子様が挑戦することもあるため、合格率があまり高くないという考え方もできます。
また、漢検は他の資格のようにマークシート等の選択問題が少ないため、自分自身の知識がないと回答すらすることができず、まぐれで正解することがほとんどありません。
つまり、この検定で合格するためには十分な勉強が必要ということです。
漢検準2級の合格率が高くない理由
・受験資格不問のため、準2級の設定レベルである高校在学程度に達していない方も多く挑戦することがある。
・試験問題の多くが選択問題ではなく記述式のため、まぐれで正解するということがない。
これを聞いて不安になった方はまずは一つ下の3級から挑戦するのもありですね~
また、漢検準2級の高校生、中学生別の合格率としては、このようになっています。
受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
中学生 | 135,216 | 53,149 | 39,3% |
高校生 | 208,365 | 59,900 | 28,7% |
中学生で漢検準2級を受けようと考える子達の方が意識が高く、反対に高校生で漢検準2級を受ける子達の方が多いので幅広い意識の子達が受けるからといった事が推測されます。
あくまで推測ではありますが、何となく頷けることでもあります。
なので決して高校生だからといっても漢検準2級は決してなめてかからない方が良い試験だというのがわかりますね。
漢検準2級の勉強法
前述でも述べたように、漢検の特徴は準2級に限らず記述式問題が多いという点です。
準2級の主な出題内容
「漢字の読み」「漢字の書き取り」「部首・部首名」「送り仮名」「四字熟語」「熟語の構成」
この中で「熟語の構成」以外は全て記述式問題です。
つまり、出題範囲に応じて確実に暗記をする必要があるということです。
書店に行くと数多くの漢検の問題集が在りますので、まずは口コミを参考にしたり、実際に手にとって内容を確認することで自分にあった問題集を見つけることが大切です。
自分にあった問題集を見つけることができたら、そのあとは繰り返し問題集を解いていきましょう。
実際に筆者である私も中学生の時に漢検3級を受験し、合格した経験がありますが、その際も繰り返し問題集を解き、暗記した記憶があります。
特に間違えた問題の漢字については、必ず10回以上書き取りをしていました。
また、この他にも合格者の多くが実施している勉強法が隙間時間の活用です!
暗記に重要なことはなるべく長い時間、覚えたい対象のことに触れていることですよね。
そのために単語帳を作成したり、赤シートで問題集の答えを消せるようにするなどして、通勤や通学などのちょっとした移動時間も常に漢字を学習できる環境に身をおくことが大切なのです。
なんだかやる気が出てきたわ。早速本屋に問題集を探しに行ってこよう!
おすすめ公式問題集
「漢検 ステップ準2級」 出版社:日本漢字能力検定協会 ¥1,100 漢字一字一字を丁寧に学習できるため、 (参照:漢検 公式HP) |
「準2級 過去問題集」
出版社:日本漢字能力検定 ¥1,210 2020年度実施の漢検準2級過去問題を (参照:漢検 公式HP) |
「分野別問題集 準2級」
出版社:日本漢字能力検定協会 ¥1,210 「漢字の読み」「対義語・類義語」 (参照:漢検 公式HP) |
「ハンディ 漢字学習 準2級」
出版社:日本漢字能力検定協会 ¥968 赤シートで答えを隠して (参照:漢検 公式HP) |
まとめ
・漢検準2級のレベルは高校生在学程度。しかしながら、記述式問題が多いため合格は容易ではない。
・漢検準2級の合格率は例年約30%〜40%程度。
・漢検準2級の勉強法は問題集を活用した反復学習と、隙間時間を活用することで徹底的に暗記することが大切。
漢検準2級受験に向けて参考になりましたでしょうか。
漢検は身近な漢字の能力を測る検定のため、どなたでも気軽に勉強を始められる資格です。
パソコンやスマートフォンに頼りきりな毎日だからこそ、改めて漢字を勉強し直す意味でも挑戦してみるのも良いですね。
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