遺品整理士といえば、最近注目を集めている資格の一つです。
とはいえ、比較的最近誕生した資格であるため、まだまだ知られていなことが多いため、
「そもそも遺品整理士ってどんな資格なの?」
「遺品整理士になるのって難しいの?」
「遺品整理士って年収どれくらいなの?」
といった疑問が出てくると思います。
そこで今回は、
・遺品整理士とはどんな資格なのか
・遺品整理士の難易度
・遺品整理士の年収
について、解説していきます。
遺品整理士とは?仕事内容も徹底解説
では最初に遺品整理とはどのような資格なのかについて解説していきます。
遺品整理士とは、名前の通り、故人のご自宅にある思い出の品などを買い取ったり、法令に基づいて遺品を回収したりなどする職業のことを言います。
たしかに遺品の整理自体は、資格がなくてもできます。
実際、遺品整理士という資格が誕生するまでは、不用品回収業者などが故人の遺品の回収などを行なっていました。
ただ、遺品の品は相場などが分かりにくく、遺品に対して不当に安い価格で買い取ったり、法外な料金を請求したりと悪徳な業者が絶えなかったのです。
このような状況の中で動いたのが「一般社団法人遺品整理士認定協会」です。
一般社団法人遺品整理士認定協会は、故人が生前大切にしてこられた遺品や思い出の品を、適切に対応するため遺品整理士という資格を立ち上げたのです。
この結果、今では遺品整理士の資格を持った業者に業務をお願いできるようになり、遺族も安心して遺品整理を任せられるようになりました。
遺品整理士の資格が誕生してからは、遺品整理の需要は大幅に増加し、「一般社団法人遺品整理士認定協会」によると加盟企業8000社の年間売上高の総計は5000億を超える結果となっています。
遺品整理士の業務内容は?
遺品整理士の業務内容は、メインは先ほど説明した通り遺品の整理なのですが、他にもさまざまな業務を行います。
具体的には、
・必要品、不用品の選別
・家財の搬出
・ご自宅の簡易清掃
・不動産の仲介
・遺品の供養
・ご自宅の解体
などです。
つまり、住宅も含めた個人の遺品を遺族に代わって全般的に整理していくのが、遺品整理士の業務だと思ってください。
もちろん業務内容だけで言えば、不用品回収業者と同じに見えるかもしれません。
しかし、「遺品整理士と不用品回収業者は別の職業」です。
不用品回収業者は、回収した品を他の人に売ることで利益を出そうとするため、故人の思い出などは関係なく、利益になりそうなものを引き取り、そうじゃないものは遺族にお金を払わせて処分します。
一方遺品整理士は、故人が生きた証である遺品をゴミという扱いではなく、思い出の品として取り扱う職業になります。
遺品整理士の認定を受けた事業者は、遺品整理を単なる「モノの処理」ではなく「供養」と捉え、高いモラルをもって遺品整理の業務を行っている事業者です。
引用:ライフパートナー
遺品整理士の難易度は?
遺品整理士については大分わかりました。でも、それだけ注目を集めている資格ということは、取得するのは難しいってことでしょうか?
たしかに人気がある資格と聞くと、ライバルも多く、取得をするのが難しいような気がしますよね。
しかし、遺品整理士の資格については、難易度は易しいです。
まず、遺品整理士の資格の合格率は65%です。
合格率65%と言えば、英検4級と同程度の合格率ですので、これだけでも合格はしやすい試験と考えることができます。
遺品整理士の合格率は、英検4級と同じレベルの合格率。
これを高いと取るか、低いと取るか。。。https://t.co/pJXvypiSrXhttps://t.co/4yHcmL3PjX— オコマリ (@ocomari_com) August 2, 2017
とはいえこの数字だけでは判断はできません。
例えば、はり師・きゅう師国家資格の合格率は70%と、遺品整理士よりも高いです。
しかし、はり師・きゅう師国家資格は最短でも3年間の座学と実技を受講し、さらに筆記・実技の卒業認定試験を合格して、初めて試験を受験する権利が与えられます。
この状況を考えれば、70%というのは、決して高い数字には思えないですよね。
では、遺品整理士はどの程度の学習時間が必要なのか。
結論を言えば、遺品整理士は2ヶ月間の通信講座を受講すれば、合格を目指せます。
このことからも、やはり遺品整理士の難易度は易しいということができます。
遺品整理士には、特別な受験資格はなく、実務経験も不要です。
ですので、「資格を取得したい!」と思ったらいつでも合格を目指せるます。
通信講座の受講は必須
基本的には誰でも気軽に資格を取得を目指せる遺品整理士ですが、先ほど説明した通信講座の受講は必須となります。
講座を受講しないと、資格を取得することはできませんので、必ず受講してください。
講座と言われると気になるのはその料金ですよね。
遺品整理士を取得するのにかかる費用は次の通りです。
受講料(入会金) | 25,000円 |
会費 | 7,000円 |
合計 | 32,000円 |
※会費は資格取得後、2年ごとに納入が必要。
資格によっては講座を受講するだけで10万円以上の費用がかかる場合もあるので、遺品整理士の通信講座費用は良心的な金額ということができます。
合格率も高く、講座受講期間も短い。そして良心的な値段で受験できることを考えても、遺品整理士の資格は非常に難易度の易しい資格であると言えます。
講座は公式ホームページより簡単に申し込みできますので、チェックしてみてください。
遺品整理士の気になる年収は?
せっかく資格を取得したいのであれば、もちろんその資格を使って稼ぎたいという気持ちが生まれますよね。
そこで最後に、気にいなる遺品整理士の年収について、解説していきます。
結論を言えば、、遺品整理士の年収は約300万〜500万円が相場となっています。
年代別の平均年収で言えば、20代で300万円、30代で400万円、40代で500万円となっているので、それを考えると遺品整理士の年収は平均年収と同程度と考えることができます。
収入に関しては、働き方によっても異なります。
それぞれの働き方による収入の変化は次の通りです。
・正社員
→月給20万〜30万程度で、年収にすると300万〜500万円
・アルバイト
→時給1,000円〜2,000円の間
・独立開業時
→1つの案件対して約5万〜15万円くらいの利益が相場。一定の業務を遂行できれば年収は600万〜1500万を見込める。ただし、必ずしも案件をを獲得できるわけではないので収入はその都度変動。
結論としては、遺品整理士の資格を取得したからといって大きく稼ぐことは難しいでしょう。
ただ、先ほども説明した通り、遺品整理士は今後も大きく需要が伸びていくことが期待されている資格です。
2年ごとに7,000円の会費がかかりますが、資格を持っているだけで、就職できる可能性があがり、年収についても、平均程度はもらうことができると考えれば、決して悪い資格ではないでしょう。
何より、故人の大切な思い出を片付けるというのは、特別な仕事であるため、誇りを持って働くことができます。
わたしは遺品整理士の民間資格を取得しており仕事としている。遺品整理の仕事とは、簡単に言えば亡くなった人の遺品を片付ける仕事。故人の家にお邪魔し荷物の整理を行う。家と言うのは特別な空間だ。家の中の状況で故人がどういう生活を送ってきたのかが分かる。生死について考えさせられる仕事だ。
— いっぽ@思考と心を変える人 (@ouki2020) November 16, 2020
年収を安定させながら、誇りを持って働くことができるという点では、遺品整理士はぜひ取得したい資格の一つと考えて間違いありません。
まとめ
今回は、遺品整理士について解説していきました。
まとめると、
・遺品整理士は不用品愛就業者とは全く別物である
・遺品整理士の難易度は易しい
・遺品整理士の年収は平均的だが、安定はしやすい
となります。
やりがいがあり、遺族にも感謝される遺品整理士。
ぜひ資格の取得を目指してみてはいかがでしょうか。