近年注目を集めている算数・数学検定。
算数・数学検定を取得すれば、進学や就職といったシーンで数学力の証明ができ有利に働きます。
そんな数学検定取得を目指されている方も多いのではないでしょうか。
ですが検定を受検するにあたって、
「数学検定のレベルはどのくらい?」
「小学生でも数学検定5級に合格できる?」
「どの参考書を選んでいいのか分からない」
などの疑問があるかと思います。
そんな疑問をお持ちの方に向けてこの記事では、
・数学検定5級とは
・レベルはどのくらい?
・小学生でも合格できる?
・おすすめの問題集
を解説します。
資格取得に悩まれている方は、ぜひ最後までチェックしてみて下さい。
目次
数学検定5級とは
まず始めに数学検定とは、公益財団法人日本数学検定協会が実施している検定です。全部で15段階の検定があります。
検定をレベル別にみると、
・数学検定(1級・準1級・2級・準2級・3級・4級・5級)一般、大学、高校、中学
・算数検定(6級・7級・8級・9級・10級・11級)小学1~6年生
・かず・かたち検定 幼児
の15段階です。
級ごとにレベルが定められていますが、原則受験資格は問われないので何歳であっても好きな級から受検できます。なので小学生も、中学校1年程度の問題が出題される数学検定5級を受検することが可能です。
次に、数学検定5級の概要をご紹介します。
目安となる学年 | 中学校1年程度 |
構成 | 1次:計算技能検定、2次:数理技能検定の2種類
初めて受検する場合、1次・2次どちらも受検します。 |
検定時間 | 1次:50分
2次:60分 |
問題数 | 1次:30問
2次:20問 |
合格基準 | 1次:全問題の70%程度
2次:全問題の60%程度 |
検定料 | 個人受検:4,000円
提携会場受検・団体受検:3,000円 |
数学検定5級からは1次:計算技能検定、2次:数理技能検定の2種類を受検します。
1次:計算技能検定は、計算技能能力が試される計算問題で、2次:数理技能検定は、数理応用技能を試す文章問題が出題されます。
2次試験は単純は計算だけでなく、主に計算を使った応用問題が出題されるので、1次試験よりも難しい内容になっています。
https://twitter.com/o_mitsudon/status/1312612342690058240
初めて受検する場合、1次と2次どちらも受検します。1次も2次も同じ日に受検が行われるので、1次の受検が終わった後は2次に備えましょう。
ただ、途中退室や再入室はできないので、その点に関しては注意が必要です。
【7/18個人受検申込受付中】(よくある質問)Q.途中退室や再入室はできる?A.1次(1~5級)、2次(3~5級)、6~8級は、原則として途中退室できません。1~準2級の2次は、検定開始70分後から検定終了5分前まで途中退室が可能。途中退室された場合、再入室はできません。 #数検 #数学検定 #算数検定 pic.twitter.com/zf2Cdev2Q0
— 実用数学技能検定「数検」 (@sugaku_net) May 30, 2021
また、次回受検を受けるときは合格している試験の免除を申請すれば、合格した試験は免除になります。適用を受けるには合格している1次・2次の合格証に記載されている合格証番号が申し込み時に必要になるので無くさないように気をつけましょう。
免除の有効期限は合格証を紛失しない限り有効なので、しっかり勉強をして再試験に臨みましょう。
試験当日必要な持ち物は、以下の通りです。
・受検証(写真貼付)
・筆記用具
・ものさし(2次検定のみ必須)
・コンパス(2次検定のみ必須)
・電卓(2次検定のみ持参OK)
2次:数理技能検定では、電卓を使用できます。持ち込み可能な電卓は、一般的な電卓・関数電卓・グラフ電卓です。
また、数学検定はマーク式ではなく、記述式で答える形式になっています。なので、答えに至るまでの途中過程を正確に伝える力が身につきます。答えがまちがっていても、途中の道筋が正しい場合は部分点が与えられます。
数学検定5級のレベルはどのくらい?
おおよそですが数学検定5級は、
・中学校1年程度 30%
・小学校6年程度 30%
・小学校5年程度 30%
・特有問題 10%
の割合で出題されます。
それぞれの検定内容を紹介します。
中学校1年程度
検定の内容
正の数・負の数を含む四則混合計算、文字を用いた式、一次式の加法・減法、一元一次方程式、基本的な作図、平行移動、対称移動、回転移動、空間における直線や平面の位置関係、扇形の弧の長さと面積、空間図形の構成、空間図形の投影・展開、柱体・錐体及び球の表面積と体積、直角座標、負の数を含む比例・反比例、度数分布とヒストグラム など
小学校6年程度
検定の内容
分数を含む四則混合計算、円の面積、円柱・角柱の体積、縮図・拡大図、対称性などの理解、基本的単位の理解、比の理解、比例や反比例の理解、資料の整理、簡単な文字と式、簡単な測定や計量の理解 など
小学校5年程度
検定の内容
整数や小数の四則混合計算、約数・倍数、分数の加減、三角形・四角形の面積、三角形・四角形の内角の和、立方体・直方体の体積、平均、単位量あたりの大きさ、多角形、図形の合同、円周の長さ、角柱・円柱、簡単な比例、基本的なグラフの表現、割合や百分率の理解 など
数学検定5級は小学生でも合格できる?
数検5級には中学校で習う範囲も含まれていますが、先どり学習ができていれば小学生でも十分合格を狙えます。
実際に小学生時に数検5級を受験した人は一定数いるようです。
あとあれ、小学生の時に取った数検5級()
— あすか (@paaasumon) November 9, 2016
https://twitter.com/gokigen_yo_mgf/status/806692070341545985
確かに合格できなければ意味がないですよね。
では、実際にどの程度の人が合格しているのか、数学検定5級の過去5年間の合格率を見てみましょう。
年度 | 志願者数(人) | 受検者数(人) | 合格率(%) |
2020年 | 29,930 | 29,810 | 77.1 |
2019年 | 33,701 | 29,826 | 73.9 |
2018年 | 34,375 | 32,810 | 70.3 |
2017年 | 35,939 | 34,206 | 72.3 |
2016年 | 37,806 | 35,927 | 72.3 |
小学生が一定数受験している中、数学検定5級の合格率は70%以上と高いです。
1次は全問題の70%程度、2次は全問題の60%程度が合格基準です。完ぺきではなくても大半の問題に正解すれば合格することができます。
数学検定5級は、中学校1年程度の問題がおおよそ30%出題されます。小学生の算数をマスターしていて、塾や自主勉強で先どり学習ができていれば合格率は70%以上と決して低くないので小学生でも十分合格を狙えるといえるでしょう。
数学検定5級のおすすめ問題集
確かに問題集などは種類も多いので、どれを購入したらいいのか迷ってしまいますよね。
ですので、ここからは数学検定5級の問題集の特長を紹介します。自分にぴったりの1冊を見つけてみて下さい。
実用数学技能検定過去問題集 数学検定5級
引用:Amazon
実用数学技能検定過去問題集 数学検定5級
出版社:日本数学検定協会
価格:1,100円(税込み)
数学検定5級の過去問題を4回分収録。問題の解答・解説は別冊に掲載されていて、本体からとりはずしができ、問題と解答を見比べながら答え合わせができます。
この過去問題集1冊で数学検定5級の最新傾向と試験対策が確認できます。
受かる!数学検定5級
引用:Amazon
受かる!数学検定5級
出版社:学研プラス
価格:1,100円(税込み)
1次:計算技能検定、2次:数理技能検定のどちらにも対応しています。数学検定5級の出題傾向に基づいた学習内容です。ステップ式の対策で、自分のレベルに合わせて無理なく勉強でき合格力を身につけることができます。
正答率つきなので、間違えやすい問題を事前に把握しておきましょう。実物と同じ模擬検定問題・制限時間があるので、本番と同じような条件で学習に臨めます。
実用数学技能検定 文章題練習帳 数学検定5級
引用:Amazon
実用数学技能検定 文章題練習帳 数学検定5級
出版社:日本数学検定協会
価格:1,320円(税込み)
算数や数学が苦手と感じてしまうきっかけの1つに文章題があげられます。文章題練習帳は、穴埋め形式のやさしい解説付きです。文章題に自信がなくても、問題の読み解き方が分かるようになっています。
重要ポイント解説! テキストと過去問で学ぶ 数学検定5級
引用:Amazon
重要ポイント解説! テキストと過去問で学ぶ 数学検定5級
出版社:オーム社
価格:2,200円(税込み)
重要事項がすぐ分かるように、重要なポイントと解答方法が分かりやすく解説されています。数学検定5級の出題パターンが解説されているのでしっかり対策をすることができます。
参考書と問題集(過去問題)を掲載した書籍です。3章構成になっていて1章が概要、2章で例題解説、3章が過去問のステップアップ形式です。
まとめ
今回は数学検定5級について解説しました。
数学検定5級は、
・何歳でも受検できる
・1次:計算技能検定、2次:数理技能検定の2種類を受検する必要がある
・中学校1年程度の問題は約30%出題されるので、小学校の算数が完ぺきに理解できていて先どり学習ができていれば合格は狙える
・過去5年間の合格率は70%以上
ということが分かりました。
算数・数学検定に合格すると、多くの中学校・高等学校・大学さらには就職でも数学力の証明になり評価されます。さらに上の級取得を視野に、数学検定5級にチャレンジしてみて下さい。