引用:White77によるPixabayからの画像
皆さんは算数検定9級について、ご存知ですか?
算数検定とは、その名の通り算数の技能を測る検定で、学校や塾などの教育現場でも指標として取り入れられています。
その中でも算数検定9級について、
「算数検定9級の試験内容は?」
「どれくらいのレベルなの?」
「子供が挑戦しようとしているけど…」
と言う方も多いかと思います。
今回はそんな疑問をお持ちの方へ、算数検定9級について
・算数検定9級とは
・9級のレベル
・合格率
・勉強方法や対策
このような内容で、詳しく解説していきます。
目次
算数検定9級とは?
一般的には算数検定と言いますが、正式名称は「実用数学技能検定」と言い、公益財団法人日本数学検定協会が試験を行っています。
取得することで算数の実用的な技能を測り、一定のレベルの数学力を証明することができます。実用的な技能とは、ただの計算能力だけではなく、表現や統計・証明などの総合的な能力のことです。
階級は全15段階で、
・かず・かたち検定のゴールドスター、シルバースター
・算数検定の6~11級
・数学検定の1~5級
となっています。特に算数検定1~11級は文部科学省が後援しており、進学進級する上での優遇や単位認定などたくさんのメリットがあります。
その中でも算数検定9級は小学校2・3年生で習う、生活の中で必要な算数技能を試される内容になります。
小学校3年程度 検定の内容
整数の表し方、整数の加減、2けたの数をかけるかけ算、1けたの数でわるわり算、小数・分数の意味と表し方、小数・分数の加減、長さ・重さ・時間の単位と計算、時刻の理解、円と球の理解、二等辺三角形・正三角形の理解、数量の関係を表す式、表や棒グラフの理解 など
算数検定9級のレベルはどれくらい?
算数検定9級のレベルは前項にも書いたように、小学校3年生程度となっています。しかし、これは試験内容が「小学校3年生の内容だけ」という意味ではありません。
引用:PexelsのKaterina Holmesによる写真
算数検定9級の試験範囲は、小学校2年生の内容から45%、小学校3年生の内容から45%、特有問題が10%となっており、全問題の70%正解で合格です。
つまり、小学校3年生までに習う内容を満遍なく理解しておく必要があるということです。
そして問題数は全20問ですので、最低14問は正解する必要があります。合格するためには、練習問題や過去問で8~9割の正解率を取れる様になっておけば大丈夫でしょう。
算数検定9級の試験概要についてはこの様になっています。
目安となる学年 | 小学校3年程度 |
構成 | 1次/2次の区分はありません。 |
検定時間 | 40分 |
出題数 | 20問 |
合格基準 | 全問題の70%程度 |
検定料 | 提携会場受検・団体受検:2,000円 |
尚、実用数学技能検定を受験するには、「個人受検」「提携会場受検」「団体受検」の3つの方法があり、算数検定9級は個人受検での実施はありませんので注意しましょう。
算数検定9級の合格率は?
算数検定の合格率は例年、約80~90%と、とても高い合格率です。
下の表は、算数検定公式サイトに掲載されている、過去3年分の合格率データをまとめたものです。
年度 | 階級 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
2020年度 | 9級 | 13,557人 | 12,004人 | 88.5% |
2019年度 | 9級 | 16,425人 | 14,277人 | 86.9% |
2018年度 | 9級 | 15,384人 | 15,384人 | 90.2% |
2017年度 | 9級 | 16,354人 | 14,921人 | 91.2% |
この様に見てみますと例年高い合格率で、年度による差もあまり無いようです。つまり、年度ごとの出題傾向にも差は少ないと言えます。
しっかりと勉強をして挑めば一発合格も難しくないでしょう。
引用:PexelsのKetut Subiyantoによる写真
算数検定9級の対策について
対策としては事前に過去問などを使い模擬試験を行うのが良いでしょう。模擬試験で満点に近い点数が取れれば、本番にも安心して挑むことができます。
また、試験になるといつもと違う雰囲気に緊張してしまいミスが出てしまう場合もあります。ですので、その練習としても模擬試験はとても有効です。
引用:PexelsのOlya Kobrusevaによる写真
さらに、その他の対策として
・勉強方法や準備
・つまずきポイント
・過去問や参考書
の順で詳しく紹介していきます。
勉強方法は?何を準備すればいい?
算数検定9級は、小学校3年までで習う授業の基本が、しっかり身についていれば難しくはありません。
ですので勉強法としては、まずは教科書を一通り読み、理解した上で演習問題を繰り返し解いていくのがポイントです。
うちは、算数検定の「要点整理」っていう参考書に沿って進めさせて、わからなかった内容は説明して、ひと通りやったら過去問をやって、それでも検定日まで時間があるなら他のドリルやらアプリやらをやらせてる感じ(•̀ᴗ•́)و ̑̑
— Nagi (@NagiNageia) April 18, 2017
演習問題をする際は、実際の試験で出た過去問や、参考書にある練習問題を活用すると良いでしょう。
参考書を選ぶ際は、自分の理解度にあったものを選びましょう。算数検定9級の参考書も、難易度が高いものから低いものまで色々あります。
勉強を始めたばかりの人は、難易度の低いものからやっていくのがオススメです。簡単なものから始めて自信がついてきた頃に、本番に近い内容のもので詰めて行くと良いでしょう。
引用:フリー素材
つまずきポイントは文章問題?国語力も押さえよう!
算数検定では問題を読み解く国語力を身に着けておく必要があります。算数なのに国語力?と思われる方も居るかもしれません。しかし、試験では計算問題だけではなく文章問題も多く含まれています。
文章問題では算数の技能的な部分だけではなく、文章の意味を正しく読み取り理解できないと難しいと感じてしまうでしょう。また、表や棒グラフの問題などは、初見では理解するのに時間がかかります。そのため時間内に答えられないという事もあります。
ですので、本番でも落ち着いて文章を読み解答できるように、過去問などで練習をして文章に慣れておくといいですね。
https://twitter.com/Ichigo_15c/status/1236207751463723014
文章問題は、苦手でも何回も繰り返し触れることで慣れていくことができます。また時間内に読み解けるように、試験と同じ問題量を時間を測りながら練習するといいでしょう。
オススメ参考書は?公式サイトを活用しよう!
算数検定の過去問は過去1回分が公式サイトに掲載されています。検定問題と一緒に解答用紙、模範解答もセットでダウンロードできますので模擬試験に活用しましょう。
また、公式サイトにはオススメの参考書も階級ごとに紹介されています。購入の際は参考にしましょう。
実用数学技能検定要点整理9級
問題が難易度別に収録されており、自分のレベルに合わせて段階的に学習できます。丁寧な解説付きなので基本的な勉強から初めたい人にオススメです。
親子ではじめよう算数検定9級
解説、例題、練習問題の3ステップで掲載されており、模擬試験を行うのにピッタリです。教えるポイントもわかりやすく、見た目もポップで可愛いので、親子学習にもオススメの一冊です。
実用数学技能検定文章問題入門帳
計算はできるのに文章問題が苦手という方へはこちらの一冊。穴埋め式で文章問題が簡単に解けます。解説も丁寧でわかりやすいです。
まとめ
いかがでしたか?算数検定9級についての理解は深められたでしょうか?
今回の記事では
・算数検定とは算数の実用的な技能を測る検定
・算数検定9級のレベルは小学校3年生くらいの内容
・合格率は例年80~90%と高め
・対策としては模擬試験がオススメ
という内容でお伝えしてきました。
興味がある方も、今は算数が苦手な方も、この機会に算数検定9級に挑戦してみてはいかがでしょうか?