
総合的なパソコン技術をはかることができる資格として、子どもから大人まで多くの方が取得を目指しているP検。
その中でも一般的なパソコン知識があると証明してもらえる3級の取得を考えている人が多いと思います。
とはいえ、資格試験となると
「難易度はどれくらいなの?」
「どのように勉強すればよいの?」
「取得すると実際どんな役に立つのか」
といった疑問が出てくるでしょう。
そこで今回は、P検3級についての気になる難易度や勉強法、試験内容などを詳しく解説します。
P検3級について知りたい!
難易度などの説明をする前に、まずはP検について、もう少し詳しく解説していきます。
P検の正式名称は「ICTプロフィシエンシー検定試験」です。

たしかに昔はパソコン検定と呼ばれていましたが、10年ほど前から実践力(ICTを活用した問題解決力)を加えた試験となり、今の名称になりました。

P検定には1級~5級までのレベルがあり、冒頭でも紹介した通り、3級は就職時に必要とされるような基本的なICTやパソコンの知識を確認する内容になっています。
検定自体は25年以上も前から実施されているので信頼度もあり、これまで195万人もの方が受験をしている資格です。
この受験者数からも、人気のある検定と言えますね。

P検3級の難易度は?

たしかに人気の高い資格と言われれば、それだけ合格するのも難しいのではないかと思ってしまうかもしれません。
しかし、結論から言えば、P検3級の難易度は決して高くありません。

具体的な数字で言えば、全体の合格率は60〜70%程度となります。

ただ、もう少し細かく数字を見ていくと、あることがわかります。
それは、学生と社会人で合格率が大きく違うという点です。
学生の合格率が50〜60%であるのに対して、社会人の合格率は80%越えとなっています。
もっといえば、一つ上のP検準2級の合格率もそれぐらい高いものになっています。

先ほども書きましたが、社会人になるとパソコンを利用した業務をするのが当たり前となります。
P検3級は、ExcelやWordが一通り使いこなせて、且つネットやメール等、普段の仕事業務でパソコンを使用している人であれば、できるような問題が多く出題されます。
結果的に業務の中で身につけた知識はスキルがそのまま検定で使えるので、高い合格率に直結しているのです。

P検3級を取得するには独学でも大丈夫?

今までに資格を取得したことがない方にとっては、たしかに自分で勉強するって難しいと思っちゃいますよね。
ただ、先ほど伝えた通り、P検定は決して難易度の高い資格ではありません。
ですので、P検定は独学でも十分に対策は可能です。
テキストはオフィシャル教材を始め、何種類か発行されていますが、おすすめは、問題の傾向や時間配分等を繰り返し練習できるFOM出版から出ている『よくわかるマスター P検3級 公認テキスト』です。
こちらはP検3級に必要な知識の基本がしっかりと解説されています。
また、予想問題の入ったCD-ROMも付いており、問題の傾向や時間配分等を繰り返し練習することが可能です。
このテキストを使って、一通り学習をすれば、ほぼ問題なく合格できると考えてください。

残念ながら、P検定は過去問題が公開されていません。
その代わり、公式ページより模擬試験をダウンロードできるので、こちらを試験前に何度もチャレンジしてみてください。

タイピングは、P検公式サイトの中に無料で提供されている練習ページがあるので、こちらもぜひ有効活用してみてください。

気になる学習時間ですが、パソコン初心者であれば、大体40~50時間。パソコン操作の知識があれば30~40時間程度の勉強が目安になっています。
1日1時間の学習で1〜2ヶ月程度で完了する量なので、独学でも問題なくこなすことができます。
ただ、独学の際に一つだけ注意点があります。
P検定は基本的に多くの受験会場があるのですが、その受験会場により使用可能なアプリケーションのバージョンが異なります。

何も知らずに当日会場へ行って普段使っているバージョンと異なれば、操作も変わってきて戸惑い時間切れとなってしまうこともあります。
せっかくの勉強が無駄にならないように、受験する際には、公式サイトにて自分の使用しているバージョンを利用している会場を選ぶようにしてください。

P検3級を取得すれば就職や転職に有利なるの?

たしかに3級って聞くと、中途半端な気がして、あまり意味のないように聞こえてしまうかもしれません。
しかし、安心してください。
P検定の場合、3級を取得するだけでも社会人として、必要なITスキルを持っている証明になります。
実際、P検定公式にも、合格者の声でこのようなコメントがあります。
・合格して良かった事は?
セキュリティーや法令関係をパソコン検定で学んだおかげで、知らなかったでは済まされない事を未然に防げた事が、ありました。
アルバイト時代は資料関係を作っていました。就職時では、パソコン検定の合格証を見せた時、面接は採用と言う形で話が進んでいました。就職先でもタイピングが早いため、上司から気にされる存在になりました。
引用:P検定公式サイト
もちろん資格として履歴書に書くこともできるようになります。
@ariwon_lv そーなのー!!!P検(笑)合格したよ(#^_^#)級が低かったから全然大丈夫だった(笑)3級以上だと就職のときとかに履歴書書けるよ♡
— 고나쓰*민혁♡ (@MYPRINCE_mh) December 22, 2012

また、P検は、大学や短大において、入試時に優遇される「ICT系No.1」の資格として認められています。
ですのでP検3級は就職や転職だけではなく、進学でも有利になる資格です。
やはり学生から社会人まで、どんな人でも取得して損のない資格と言うことができます。
P検3級の受験料は?気になる試験の中身も解説
最後に、P検3級の受験料や、試験の中身について確認しておきましょう。
P検定の受験料は一般受験者で5,200円(税込)です。

ただし、高校生以下の場合は学割価格が適用され、2,040円(税込)で受けることができます。

また、P検の試験は、随時開催されています。決まった受験日に向けて勉強するのではなく、自分のペースで勉強ができ、しっかりと自信がついたタイミングで受けることが可能です。
つまり、いつからでも勉強をスタートさせることができる資格です。

また、試験についてはPCを使って問題を解くICT形式となっています。
気になる3級の試験内容は、
・タイピング
・コンピューター知識
・情報通信ネットワーク
・情報モラルと情報セキュリティ
・ICTを活用した問題解決
・ワープロ
・表計算
の7つのカテゴリーからなっています。
それぞれ簡単に説明すると次の通りです。
①タイピング
タイピング技能はできるかできないかで、仕事の能率に大きく差がつくスキルです。
正しい打ち方を身に着けるが大切なことです。
まずはキーの位置をしっかりと覚えて、ひたすらタイピング練習をして慣れていきましょう。
②コンピューター知識
キーボードやマウス、スキャナなどの入力装置、プリンターやディスプレイなどの出力装置、ハードディスクなどの記憶装置についての説明ができるかを確認します。
文字コードなどのデジタルデータ処理における概念の説明なども求められます。
③情報通信ネットワーク
ネットワークやホームページの仕組みなどを理解し、活用することができるかどうかの確認です。
電子メールの使用上の注意点を理解しているかなどもポイントです。
④情報モラルと情報セキュリティ
プライバシーや著作権の侵害などをせずに適切な振る舞いができるかどうかの確認です。
スパムや詐欺サイト、ウィルスなどの情報モラルにまつわる知識を持っているかもポイントです。
⑤ICTを活用した問題解決
「意思決定」「システム分析と設計」「トラブル対応」にまつわる問題を言えるかどうかが問われます。
⑥ワープロ
Wordにおける基本的な操作を確認します。
⑦表計算
Excelにおける基本的な操作を確認します。
以上、多岐にわたる問題を計60分で回答していきます。

しっかり勉強をしていれば基本的に時間が足りなくなることはありませんが、事前の準備が重要なのは間違いありません。

まとめ
今回はP検3級について、難易度や勉強法、試験内容などについて解説していきました。
まとめると、
・P検3級は基礎を知り、ある程度きちんと勉強すれば取得が可能
・P検3級は独学でも合格が目指せる
・P検3級は就職や転職の際に大きなアピールになる。
となります。
P検3級は持っていて損はないこと間違いナシの資格です。
いつでも受験ができるので、気になっている方は、今からすぐにでも取得に向けて準備を始めることを是非オススメします。