「マーケティングの知識ってどうやって身につけたらいいんだろう」
「マーケティングの力があることを客観的にわかるようにしたいな」
このような悩みを抱えている方はいませんか。マーケティングの知識は幅広く、断片的な知識はあっても体系的な理解はできているでしょうか。
マーケティングの知識を基礎から体系的に学べる、マーケティングビジネス実務検定試験が注目されています。重要な基礎知識だけでなく考え方も身につくのでお仕事に生かせます。
- マーケティングビジネス実務検定とは?
- 難易度は?
- 合格するための勉強方法
- メインとなる教材以外の参考書
上記の4点について解説します。本気で資格を取得したいのであれば、事前の情報収集を行い、スムーズに合格への道を歩みましょう。
目次
マーケティングビジネス実務検定とは?
資格取得に向けてやる気があるのは素晴らしいことです。ただし、資格の内容を詳しく知ると思っていたのとは違ったり、仕事に生かせないことに気づくこともあります。
ミスマッチを防ぐためにも、資格について調べると良いですね。
- 資格の概要
- 試験方式と合格基準
- A級合格のメリット
- 仕事に生かせる資格か
この4点について見ていきましょう。
資格の概要
2005年に国際実務マーケティング協会によって創設された民間資格です。
マーケティング知識を体系的に学び習得できるようになっているのが特徴です。資格取得のためには豊富な知識と対面しなければなりません。理論だけでなく実務知識や時事情報・実務時例が習得できます。
業界・業種にとらわれない、幅広いマーケティング知識を身につけることができます。現在、マーケティング業務に関わっている方はもちろん、販売や営業でも役立つ資格です。
試験のレベルは3つに分かれています。
A級 | 戦略レベル・マネジメントレベル | 戦略立案・意思決定や管理・判断業務ができる |
B級 | オペレーションレベル応用レベル | 業務の運営ができる |
C級 | オペレーションレベル基礎レベル | 定型業務ができる |
A級が一番レベルが高く、C級が一番低いので初心者向けのレベルです。C級で土台となる基礎知識をしっかり学ぶことで、順調にレベルを上げていくことができます。
B級、A級とステップアップすることで、マーケティングの知識を使いこなし仕事で活用できる力が身につきます。
試験方式と合格基準
どの級も「マーケティング知識」と「マーケティング事例」の2科目から問題が出題され、それぞれ時間配分・点数配分に違いがあります。
試験方式
級 | 試験方法 | 試験時間 |
A級 | 選択問題
短文記述、フローチャート作成など |
マーケティング知識:1時間30分
マーケティング事例:1時間40分 |
B級 | 選択問題 | マーケティング知識:1時間45分
マーケティング事例:1時間 |
C級 | 選択問題 | マーケティング知識:1時間30分
マーケティング事例:45分 |
一番やさしいC級では時間も短く、マーケティング知識が大切な得点源となっています。ですが、B級になると時間も長くなり、マーケティング知識だけでなくマーケティング事例にも重きをおくようです。
A級だと短文記述やフローチャート作成など、問題解決能力が試される問題が増えます。
A級並みの知識・力を仕事で求められている方は、早く力をつけたいと焦っているかもしれません。ですが、まずはC級からしっかり基礎を固めていきましょう。
C級B級で土台を固めた後は、ぜひともA級に挑戦して下さい。
点数配分
級 | 点数配分 | 合計点 | 合格基準 |
A級 | マーケティング知識:150点
マーケティング事例:150点 |
200点 | 試験委員長が定める点数 |
B級 | マーケティング知識:200点
マーケティング事例:100点 |
300点 | 70%(210点) |
C級 | マーケティング知識:150点
マーケティング事例:50点 |
300点 | 80%(160点) |
合格基準点にある点数ですが、マーケティング知識+マーケティング事例で得た合計点で合格が決まります。A級だけは試験委員長が定めるため、はっきりとした数字は分かりません。
A級合格のメリット
A級合格者にはC級B級合格者にはない特典が与えられます。
- IMSSA認定マーケティング実務士の資格取得
- 貿易実務検定®B級試験における貿易マーケティング科目を免除
以上の2つがA級合格者が得られる特典です。これから2つの特典について説明していきます。
IMSSA認定マーケティング実務士の資格取得は、A級に合格したからこそ与えられる資格です。職場でアピールでき、客観的に評価してもらうことができるようになります。
希望者は有料で盾をもらうことができます。
認定されることは努力が実った証であり、A級合格ならではの特典ですが決して安心してはいけません。努力義務として2~3年に1度は再受験し、能力を維持するよう努めることを勧めています。
合格して終わりではありません。変化し続ける市場に対応できるよう、知識を積み重ねスキルを磨き続けることが重要です。
さらなる知識と飛躍を求めて、日本貿易実務検定協会®主催の貿易実務検定®試験 B級に挑戦する方もいます。その際、計3回、貿易実務検定®B級試験で受ける貿易マーケティング科目が免除されます。
- 免除は自己申告
- 計3回免除
上記の2点に気をつけて下さい。
仕事に生かせる?
知識を体系的に学べるため仕事で役立ちます。
本来、マーケティング職として働くために資格はいりません。2005年に資格ができるまでは、それぞれが独自に学び実践してきました。
ですが、業務に携わっている方の中には知識を整理したい、断片的な知識で混乱しているという方も多いです。改めて学び直すことで知識が整理され、自信をもって仕事に臨むことができるようになります。
- 製造業
- 小売業
- サービス業
- 広告業など
上記のような幅広い業界で知識を活かすことができます。
- 営業
- 販売
- 企画
- 宣伝
- 研究
- 開発部門
上記のような職種・部署で生かすことができます。
企業内だけではなく、独立・起業を考える方にとっても頼もしい知識となります。
ですが、転職・仕事で生かすのなら、実績を積み重ねる必要があります。知識を体系的に学ぶことができても、知識を得ただけでは相手に示すことができません。
企画やマーケティングの部署へ行きたい方は、営業・販売で実績をあげることも考えて下さい。そうすることで資格で学ぶ知識も生きてくるようになります。
合格を通して得た理論的な知識が、仕事で役立つこと間違いなしです。
難易度はどう?
基本的にC級B級は独学でも受かると言われるほど合格しやすい資格です。特にC級は土台となる知識が問われ、B級は応用知識が問われます。A級になると、さらに難易度の高い問題が出題されます。
C級B級はテキストに沿った問題が出されるため、オフィシャルの参考書を理解し過去問を繰り返し解けば十分です。A級も過去問を繰り返し解く点では同じですが、他の試験対策が必要となります。
A級B級C級の合格率はすべて非公開ですが、C級は50~60%だと言われています。
C級B級が難易度が低いと言われる理由のひとつに、試験問題が選択式だからという点があげられます。A級の試験問題では、記述式・穴埋式などが増え、試験内容に計数管理・マーケティング関連法務・特許法等が加わります。
実力のある方でしたらC級B級合格はそれほど難しくありません。そのためC級を受験せずB級を受験をする方もいます。C級B級を併願で合格することも可能です。ですが、A級合格は一筋縄ではいきません。B級C級以上に、勉強量と勉強時間が必要になります。
合格するための勉強方法は?
資格を取得するためにはどうやって勉強すれば良いでしょうか。仕事・学業の合間をぬって勉強するのですから、できるだけ無駄は省いて勉強したいですね。
- テキスト・問題集を使う
- 通信講座を使う
- 通学講座を使う
以上の3点から説明します。
テキスト・問題集を使う
テキスト・問題集を使った勉強方法であれば、オフィシャルからテキスト・問題集・本試験問題(過去問)が販売されています。級によって必要な教材が変わってくるため、自分のレベルに合わせて必要な教材は何かを確認しましょう。
級 | 参考書 | 問題集 | 本試験問題 |
A級 | マーケティング・ビジネス実務検定®A級トレーニング問題集 | マーケティング・ビジネス実務検定®A級本試験問題 | |
B級 | アドバンス マーケティング・ビジネスハンドブック | マーケティング・ビジネス実務検定®B級試験問題集 | マーケティング・ビジネス実務検定®B級本試験問題 |
C級 | ベーシック マーケティング・ビジネスハンドブック | マーケティング・ビジネス実務検定®C級試験問題集 | マーケティング・ビジネス実務検定®C級本試験問題 |
知識があまりない初心者の方であれば、ベーシック マーケティング・ビジネスハンドブックが必須の参考書となります。
すでに、ある程度の知識があり力があるため、B級から受験する方は、アドバンス マーケティング・ビジネスハンドブックのみ購入するという方法もあります。
A級から受験する方も、アドバンス マーケティング・ビジネスハンドブックを参考書として用意すると、勉強を進めやすいようです。
身につけておきたい重要な知識は、参考書に詰まっています。参考書をよく読み、問題を解くために必要な知識を蓄え理解して下さい。
1度目は全体を把握するためにさらっと読み、最初から1度で理解しようと頑張らないことです。すべてを理解してから次のページにうつるのでは時間がもったいないです。
2度目3度目はじっくり読むように心がけて下さい。
3回目を超えるあたりから問題を解いて、理解できているかどうか確かめます。問題を解き知識があやふやな個所は、参考書に戻って読み直します。間違えた箇所、弱点となる部分はノートにまとめて覚えるようにして下さい。
通信講座
オフィシャルより提供されている通信講座を使っての対策ができます。受験対策だけでなく、仕事に役立つマーケティング知識を習得できます。
ビジネスパーソンはもちろん、学生、初心者の方でも安心して知識を身につけられます。
講座名 | 対象 | 特長 |
B級合格通信講座 |
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C級合格通信講座 |
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A級の通信講座はありませんが、基礎を固めたい方にはぴったりの講座です。
C級B級は独学でも合格を目指せると言われています。ですが、通信講座についてくる添削を活用することで、自分の弱点や苦手分野を客観的に見ることができます。
修了証をもらうことで、自信がつき本番の試験も落ち着いて受けられます。
通学講座
オフィシャルが提供する講座を利用し、合格を目指すことができます。各等級に合わせてポイントを丁寧に説明してくれるため、効率よく合格のための実力をつけることができます。
問題集・参考書を活用した勉強方法でも十分ですが、一人で勉強しなければなりません。講師や受講生がいる講座では、分からない箇所を質問できます。さらに弱点を指摘してもらえるため、合格へのプロセスが早まります。
一人で勉強を進めるスタイルに不安がある方は検討してみると良いでしょう。
メインとなる教材以外の参考書
資格に合格した人はどんな教材を使ったのでしょうか。基本の教材は、マーケティング・ビジネス実務検定®が提供する参考書・問題集・本試験問題です。
初心者では分かりづらいことも多く、理解を助けるための補助教材を必要とするかもしれませんね。
ここでは、試験対策のために役立つ参考書・補助教材を紹介していきます。
オフィシャルからは、「ベーシック マーケティング・ビジネスハンドブック」がメインテキストとしてありますが、こちらのテキストを使う受験者も多いです。
B級A級試験に対応したアドバンス版もあります。
引用:マーケティング・ビジネス実務検定 ベーシック版テキスト〔7訂版〕 | 国際実務マーケティング協会 |本 | 通販 | Amazon
A級合格のために国際実務マーケティング協会®が勧めるテキストです。
知識だけでは対応できない、現場での考え方が身につくようつくられています。
A級合格のため現場で学んだことを使えるようになるため、ぜひとも取り組んでみて下さい。
引用:マーケティング・ケーススタディ (【碩学舎ビジネス双書】) | 池尾 恭一 |本 | 通販 | Amazon
A級を勉強しようと思うと、時事に関する理解を深める必要があります。会計のスキルも求められるため、慣れていない方であれば参考となる資料があると便利です。
普段から新聞や資料、統計資料などを読み、最新の情報に触れるようにして下さい。特に東洋経済や日経新聞に目を通すことは、ビジネスパーソンにとって必須とも言えるのではないでしょうか。資格試験対策だけでなく、仕事でも役に立ちます。
試験に受かり資格を取得するだけではない本物の力がつきます。普段からの積み重ねが物を言うので焦らずコツコツ資料を読んで下さい。
まとめ
以上マーケティングビジネス実務検定試験の難易度・勉強方法・参考書についてご紹介しました。
- マーケティングビジネス実務検定は2005年に創設された民間資格
- マーケティングを体系的に学びたい方に最適の資格
- A級B級C級に分かれC級に関しては初心者向け
- オフィシャルの参考書・問題集・本試験問題が基本の教材
将来、マーケティング業務に関わりたい方、現在マーケティングの知識を必要としてる方に適切な資格です。A級に合格するとIMSSA認定マーケティング実務士の資格が取得できるため、仕事・職場でのアピール力が高まります。
C級B級に合格した方は、さらにその上を目指してみるのも良いですね。