オフィスワークをする人の大多数が取り扱うであろう「Word」。
Wordでの文書作成能力を証明してくれる資格が、Word文書処理技能検定試験です。
この記事では、Word文書処理技能検定試験について、以下のことを解説しています。
・Word文書処理技能検定試験とは、どんな試験?
・Word文書処理技能検定試験の難易度は?
・Word文書処理技能検定試験の過去問はある?
これからの資格取得に向けて、情報収集にお役立てください!
目次
Word文書処理技能検定試験とは、どんな試験?
Windowsパソコンで使う文書作成ソフトとして、あまりにも有名な「Word」。
そして、単に文書を作成するだけでなく、いろんな機能を兼ね備えています。
Wordでできること
・文字装飾が簡単にできる
・イラストやグラフを挿入できる
・漢字にフリガナが打てる
・はがきを作成できる
・季語などのテンプレートが揃っている
・文字の検索や置き換えが簡単にできる
・行間の余白が調整できる
など
以上の機能はほんの一部。
Wordには、便利で高度な機能が他にもたくさんあります。
Word文書処理技能検定試験とは、
「Wordの機能をどれだけ知っていて、どれだけ使いこなすことができるか?」
を資格で証明するものなのです。
それでは、Word文書処理技能検定試験の概要について、以下の点を解説していきます。
・資格の運営団体
・資格の種類
・受験資格
・試験の会場や日程、受験申込について
資格の運営団体について
Word文書処理技能検定試験は、「株式会社サーティファイ」が運営する民間資格。
サーティファイは、IT分野を中心に、ビジネスシーンで便利な能力検定を数多く提供しています。
1983年に設立された、能力検定機構としては老舗の団体です。
Word文書処理技能検定試験の他にも、ExcelやPowerPoint、プログラミングなどの資格を揃えています。
資格の種類は3種類
Word文書処理技能検定試験は、3級、2級、1級の3種類があります。
難易度は、「3級→2級→1級」の順に上がります。
3級は、実技試験のみ。
2級と1級は、知識試験と実技試験があります。
実技試験は、出題の指示に従って、実際に文書を作成します。
試験科目と時間・問題数をまとめると、以下のようになっています。
知識試験 | 実技試験 | |
1級 | 15分(15問) ※多肢選択式 |
90分 |
2級 | 15分(15問) ※多肢選択式 |
90分 |
3級 | なし | 60分 |
受験資格は無し
Word文書処理技能検定試験を受けるにあたって、受験資格は特にありません。
年齢や学歴の制限も無し、いきなり1級や2級を受けることも可能です。
仕事でWordを使う社会人はもちろん、学生やシニアの方も受けています。
試験の会場や日程、受験申込について
Word文書処理技能検定試験は、パソコンで試験を受けます。
そのため、パソコン設備が揃っている、学校やパソコン教室などが会場として指定されています。
試験は、ほぼ全国の都道府県で受けることができます。
最寄の会場は「随時試験 実施会場検索」で確認してみましょう。
個人で受験する人は、「随時試験」という区分で受験することになります。
随時試験は、試験会場によって、試験日時・申込締め切り・受験料の支払い方法などが異なりますので、注意が必要です。
Word文書処理技能検定試験の難易度は?
Word文書処理技能検定試験は、比較的やさしい部類の資格と言われているようです。
以下の観点から、試験の難易度を確認していきましょう。
・合格基準
・合格率
・試験の出題内容のレベル
・受験者の体験談
合格基準は70%以上
資格の運営元であるサーティファイの公式発表によると、合格基準は以下の通りです。
合格基準:正答率70%以上
前述の通り、1級と2級は、知識試験と実技試験の2種類がありました。
合格基準の70%以上とは、2つの合計得点で合否判定されます。
合格率は80%以上
合格率も、公式に発表されています。
・合格率 83.3% ※2018年度の合格率平均
10人受験して、8人以上が合格するということですね。
比較的高い合格率と言えるのではないでしょうか。
初心者でも、しっかり対策をしておけば、合格することができるでしょう。
練習問題を繰り返し解いて、問題に慣れておくことが大切です。
試験の出題内容のレベル
Word文書処理技能検定試験は、どれくらいの技術レベルが求められるのでしょうか。
級別の認定レベルは以下の通りとなっています。
3級 | ・簡単なビジネス文書の作成できる ・文書作成の基本的な技術がある |
2級 | ・通常のビジネス文書の作成ができる ・文書作成の実践的な技術がある |
1級 | ・高度なビジネス文書の作成ができる ・文書作成のみならず、Excelの技術も駆使して業務効率を図ることができる |
1級では、Excelの表計算技術も求められていることが特徴です。
実際の出題レベルは、練習問題を何度も解くことで、感覚をつかむことができます。
受験者の体験談
ここでは、実際に試験を受けた人の体験談を元に、難易度を確認していきましょう。
普段からWordを使っている人は、2級から受験することがおすすめ。2級の実技試験は、指示通りの編集機能を使って、見本と同じ文書を作成するという流れ。
2級の実技試験で、「図形の挿入から『山形』を挿入せよ」という問題が出た。『山形』をこれまで使ったことがなかったので、場所がわからず、試験本番で焦ってしまった。
1級に合格した。知識試験は、時間的な余裕もあり、難しいとは感じなかった。実技試験は、ボリュームが多く、問題も細かかった。しかし、特殊な機能は必要なく、一般的に使われる機能について問われていると感じた。
級が進むにつれて出題範囲は広がるとは言え、基本的な機能を確実に使いこなすことができれば、合格に近づくことができるようです。
合格率が80%以上と高いこともうなずけますね。
ただし、Wordにはたくさん機能があります。
「知らないと手が付けられない」ということになりかねません。
なるべく知らない機能やコマンドがないように、広く確認しておくことがポイントです。
Word文書処理技能検定試験の過去問はない!
資格の勉強をするときに、「実際の過去問を解いてみたい」と考える人もいるでしょう。
しかし、Word文書処理技能検定試験の過去問を入手することはできません。
ここでは、以下の3点について解説していきます。
・過去問がない2つの理由
・過去問がないならどうやって勉強する?オススメ勉強法
・合格者の試験対策体験談
過去問がない理由は、試験方式に原因あり!
過去問が出回っていない理由は、2つ考えられます。
まず、1点目です。
試験会場のご説明の時に少し触れましたが、この資格は、会場に準備されたパソコンで試験を受けます。
問題用紙がないので、試験問題を持ち帰ることができず、過去問が出回ることがありません。
そして、2点目。
資格運営元のサーティファイでも、過去問の公開はされていません。
試験は、個人が受験する「随時試験」という試験区分の名称の通り、全国のいたる所で、いろんな時間帯で試験が行われています。
そのため、「過去問」と呼ぶことのできる対象は膨大な数になり、そこまで対応しきれないというのが現実でしょう。
以上の2つの理由から、過去問は存在しません。
おすすめの勉強法
過去問で勉強ができないなら、どのように試験対策をするのが良いでしょうか。
サーティファイでは、過去問がない代わりに、サンプル問題が公開されています。
誰でも、模擬試験が受けられるような感じになっています。
無料でできるので、時間を計って、是非やってみましょう。
また、サーティファイでは公式テキストと問題集が販売されています。
最低限、問題集は購入した方が良いでしょう。
2,000~3,000円程度の金額で、購入できます。
問題を多く解くことで、出題形式やレベル、時間配分の感覚をつかんでおくことはとても大切です。
ただし、普段Wordを使っているからと言って、何の対策もなく受験するのは危険です。
要領を得た対策で、合格がより確実なものになるので、対策しておくに越したことはないですね。
合格者の試験対策体験談
最後に、Word文書処理技能検定試験に合格した人が、「どうやって勉強したのか」体験談をご紹介します。
HPに載っているサンプル問題を実際にやって、画面操作のコツをつかんでおくと良い。慣れておくことが大事だと感じた。
問題集の問題を「PCで実際に操作しながら」確認することで、理解が深まった。問題集を繰り返し解いて、完璧に答えられるようになれば、合格レベルに達する。
やはり、多くの方がサンプル問題と問題集を中心に勉強しているようでした。
合格された方の生の声は、励みになりますね。
今後、Word文書処理技能検定の資格取得を考えている人は、これらの体験談を参考に頑張ってください。
まとめ
この記事では、Word文書処理技能検定試験の資格や試験情報、難易度、過去問について解説してきました。
この記事のおさらい
・Word文書処理技能検定試験は、Wordを使いこなせることを証明する資格
・検定は、3級・2級・1級があり、受験資格に決まりはないため誰でも受験できる
・試験は、指定会場のパソコンで受験し、実技試験では実際に文書を作成する
・試験問題は、基本的な設問が中心で、合格率は80%以上と高い
・過去問は公開されていないため、サンプル問題と問題集を中心に勉強する
Wordは、社会人の必須スキルと言っても過言ではないでしょう。
周りの人が知らない機能を使いこなせると、一目置かれるものです。
もちろん、プライベートでもWordが使えると、ハンドメイド感覚でいろんな文書が作成できて、楽しみが広がるでしょう。
Word文書処理技能検定試験に是非チャレンジしてみてください。