でも実際、評判はどうなのかしら?
といった疑問を持っている方もいらっしゃるかと思います。
この記事では、
- テープ起こし検定試験とはどんなものか?
- テープ起こし検定試験の評判や難易度
- テープ起こし検定試験の学習について
などを解説していきます。
目次
テープ起こし検定試験とは
テープ起こし検定試験とは、 一般社団法人 音声テキスト化協会(ボイテックス)が行っている試験で、民間の資格です。
「テープ起こし技術者 資格検定試験」の略でこの試験に合格すると、音声テキスト化協会が
「この人は、音声をテキスト化する技術の一定の基準を満たしていますよ」
ということを証明する「テープ起こし技術者 資格認定証書」が与えられます。
テープ起こしの例題と模範解答は以下のページで参照できます。
テープ起こし検定試験の試験概要
資格検定試験は問題をダウンロードして回答を送信します。
一連の操作をまるまるウェブ上で行いますので、インターネットの環境さえあれば、いつでもどこでも行えます。
受験料は以下の通りです。
資格取得試験の受験料 | 6,000円(税別) | |
資格認定証 発行料 | 初回 | 無料 |
再発行 | 3,000円(税別) |
尚、一度不合格でも2回目まで無料で受験できます。
テープ起こし検定試験に合格することで得られるメリット
資格を取得するとスキルの証になることはもちろん、ボイテックスが主催しているボイテックス メンバーズに入れます。
ボイテックス メンバーズに入ると音声テキスト化協会が運営している「テープ起こし 仕事情報サイト」(マッチングサイト)の利用が可能となり、仕事を得るチャンスが上がります。
テープ起こし技術者の評判
こちらでは、実際に「テープ起こし技術者 資格認定試験」に合格した方の声を紹介します。
良い評判
こちらでは口コミを中心に、良い評判を3点ご紹介します。
- テープ起こしの成果物は、大学の研究の材料として使われたり、裁判資料として活用されたりすることが多いので、少なからず社会貢献ができていると実感できます。(男性、50代)
- 自分のテープ起こしの実力がどのくらいなのか?わかっていませんでしたが、検定試験に合格したことで自信が付きました。
回答に対して、とても詳しく添削していただき、自分の実力の足りないところや、勉強が必要なところがはっきりしました。
これからも勉強をしながら、お客様に信頼してもらえるようになりたいと思います。(女性、30代) - 6~7万、繁忙期の12月から3月は10万円を超えます。パートに出ていたころよりも多く稼げています。
家で出来ますし、時間の調整ができるので、本当にありがたいです。(女性、40代)
というわけでこれからテープ起こしを仕事にしたい方はもちろんのこと、今までなんとなくテープ起こしの仕事を行っていた方にも受験してみることで、新しい発見があることが分かりました。
テープ起こしは家で一人で行う地道な作業ですが、家に居ながらにして世の中の時事ネタに触れながら、社会貢献できるなんてすばらしいですね。
パートなどで時間を縛られることなく、収入がアップし、技術を身に付けることで、モチベーションも上がるところも資格を得ることのメリットなんだなぁ、とつくづく感じます。
悪い評判
「テープ起こし技術者 資格認定試験」を受けた方の悪い評判ですが、探したところ見当たりませんでした。
ただテープ起こしに関して、以下のような感想を持つ方もおられます。
テープ起こしの仕事はベテランも初心者も検定試験合格者も何も関係ないと実感しています。
上手い人は最初から上手いですし、逆もまたしかり。
でも長く続いている人はどんな案件を担当してもどっしりとした安定感がありますね。それは努力しないと培えないものかもしれません。— Yoji Nakahara@耳目舎(音声文字起こし) (@kotobahiroi) April 26, 2019
というわけで、すでに長く続けられている方にとっては、資格はそれほど必要性を感じられないというご意見です。
確かに、ベテランさんにとっては、お金を払ってまで資格を取る必要はないと感じるのかもしれませんね。
テープ起こし技術者の難易度
合格ラインは実務ですぐに仕事に入れる即戦力レベルです。
テープ起こし技術者 資格検定試験は、
- 基本問題 (15分):「テープ起こし」の仕事や、技術や環境についてなど基本知識。
- 知識問題 (30分):「テープ起こし」の作業に必須の表記や知識、技術。
- 実技問題 (30分): 音声データを、実際に書き起こす。
の3問が出題され、全体で80%以上の正解率で合格となります。
実技問題の3分半~5分ほどの音声で、聞き間違いがない、話者の聞き分けを間違えない精度が必要です。
ですので何らかの形(市販の参考書)で勉強された方や、もうすでにテープ起こしの仕事をしている経験者の方は、そのまま受験に挑戦できる内容とされています。
ただ実際は、初回で一発合格できる方は少ないので、そのあたりも考慮して1回の申し込みで2回まで受験が出来るシステムになっているようですね。
ですので、1回目は練習用に受けてみて、2回目を本番として割り切って受験するのも大いに有りですね。
引用:「テープ起こし」基礎知識
受験の際に確認しておきたいこと
表記基準は、共同通信社『記者ハンドブック』に準じています。
試験を申し込んだ際にもらえる手引書に、フォーマット等について詳しく書かれているのでの熟読することが必須です。
テープ起こし検定試験の学習について
テープ起こしの学習には、
- 学習講座を利用する
- 独学で学習する
の2つの方法があります。
こちらでは、2つの方法を詳しく解説します。
学習講座を利用する
テープ起こし技術者 資格検定試験は一般社団法人 音声テキスト化協会(ボイテックス)の「テープ起こし講座」を受けることで音声データの書き起こしのトレーニングが出来るようになっています。
こちらの講座は、初心者のかたでも、テープ起こしの業務に入れるような内容になっています。
パソコンスクールで申し込みをするか、ウェブ(ヒューマンアカデミーの通信講座、たのまな)からの申し込みが可能です。
また「テープ起こし講座」のカリュキュラムはテープ起こし技術者 資格検定試験合格を目標に組まれています。
講座の詳細と費用は以下の通りです。
標準学習期間 | 6ヶ月 |
在籍期間 | 12ヶ月 |
添削回数 | 7回 |
教材費(一括) | 58,320円(税込み) |
教材費(分割払い(例)) | 20回の場合 初回:3,852円、2回目以降:3,100円 |
講座受講・3つのメリット
テープ起こし講座を受講すると、試験の対策はもちろんですが、試験を受けなくてもメリットがあります。
- 「修了証書」
マスターコース(全14科)を修了で「テープ起こし技術」を習得したことになり「修了証書」を受け取れます。
スキルの証しとして、就業活動やクラウドソーシングなどで仕事を得る際にアピールできます。 - インストラクター添削が3回受けられるアドバンスコースが履修できます。
テープ起こし検定試験の対策や、実際の仕事を受ける前の準備として最適です。 - 「テープ起こし技術者 資格認定試験」の試験問題は、この学習講座のカリキュラムに基づいて出題されますので、受講することで受験対策になります。
独学法3選!
テープ起こし技術者 資格検定試験に合格するためには、専門の講座を受講することで可能ということですが、独学で合格を目指すことも可能です。
「聴いたことを文字に起こす」といったシンプルな作業ですが、仕事となると表記のルールや正確さが要求されますので、その点を考慮して練習をすると良いでしょう。
テキストを活用する
テープ起こし技術者 資格検定試験で使われる文章の表記は、共同通信社の『記者ハンドブック』に則っています。
聴いたことを文字化する際の、表記のルールが網羅されています。
この本をあらかじめ読んでおくことでテープ起こしの表記に迷うことがなくなり、テープ起こし技術者 資格検定試験のフォーマットに即した回答(成果物)が作成できるようになります。
持っていて損のない、おすすめの1冊です。
漢字と平仮名どちらを使うのか、送り仮名はどう付けるのか、同音異義語の使い分けは?・・・。
用例が豊富な用字用語集と読みから引ける漢字表。外来語の正しい使い方も明記。
一般企業の企画・広報担当者からWEBライターまで、文章を書くすべての人にお薦めする日本語用字用語集の決定版です。
引用:Amazon 記者ハンドブック 第13版 新聞用字用語集
インターネットを利用する
YouTubeや、ウェブ上にあがっている動画を使って、タイピングの練習をしてみましょう。
耳で聴いて、タイピングすることで、最初は人がしゃべる速度が「早いな」と感じることがあると思います。
練習していくうちに、音声の速さにタイピングがついていくようになります。
最近ですとGoogleなどでも音声をマイクで入力すると、その音声がそのまま文章に変換される機能があったり、文字起こしアプリなどもありますが、タイピングに慣れてくるとアプリやマイク入力機能を使うよりも早く正確に文字を起こすことが可能になります。
そうなるには、とにかく数をこなしていくことが必要ですが、練習を重ねることで徐々にスピーディーにテープ起こし出来るようになります。
AIはある程度の精度がありますが、やはり人の耳には勝てない点がまだまだ多くあります。
自身の耳から入ってくる音声は、時には聴き辛い場合もあるでしょうが、文脈から特定することが出来るので、AIよりも正確な文字起こしが完成します。
時事ネタにアンテナを張りましょう!
政治用語や専門分野の用語などは難しさを感じてしまうこともあるかもしれませんが、日ごろからニュースなどに注意していると、何のことを言っているのかが分かりやすく、頭の中で正しい文字に変換することが出来るようになります。
自分の興味ある分野はもちろんのこと、幅広く興味をもって新聞やTV、ウェブ上のニュース記事など様々な媒体の新しい情報にアンテナを張っておくことは大切です。
テープ起こし技術者の需要
ところで、ここまで解説しましたが「テープ起こし」って需要があるのか?気になりませんか。
結論から申しますと、まだまだ「テープ起こし」の仕事はあります。
「テープ起こし」と聞くとインタビューや公演、会議などの録音されたカセットテープの中身を文字に起こすという、一昔前の仕事のような印象がありますね。
現代ではカセットテープがデジタル機器に替わっただけで、仕事の呼び方だけ「テープ起こし」として継承されています。
録音されたインタビューや会話は音声データ(mp3形式など)や動画データ(mp4形式など)になりますが、文字におこす作業には、変わりありません。
実際に、クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングサービスでどのくらい案件があるかみてみますと、かなりの数で案件が出ていることが確認できます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
「テープ起こし検定試験」は、
- テープ起こしの技術を証明する民間の資格。
- すでにテープ起こしを何らかの形で勉強し経験している方は、すぐにでもチャレンジできる資格。
- 学習方法は講座受講と独学の2つがあり、初心者の方には「テープ起こし講座」という試験に合わせた講座を受講することで合格への早道となる。
- 資格を得ると、ボイテックスメンバーとなり、運営をしている音声テキスト化協会(ボイテックス)のマッチングサイト、「テープ起こし 仕事情報サイト」が使える。
などの特徴を持った資格です。
AIが発達し、便利なアプリやツールが出てきている昨今ですが、まだまだ「テープ起こし」の需要は多いです。
自分のライフスタイルに合わせて自宅で行える仕事であることも魅力的です。
興味のある方は是非、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?