この記事を読んでいる人はメンタルトレーナーについて、
「どんな仕事をしているのか」
「すぐになれるものなのか、資格は必要なのか」
「年収はどれくらいなのか」
など思っているのでないでしょうか。
実はというと、メンタルトレーナーに資格は必要ありません。
そうなると少しハードルが上がるのではないでしょうか。しかしこれだけでは明確にイメージできませんよね。
この記事ではメンタルトレーナーについて理解を深められるよう下記について紹介します。
・メンタルトレーナーはどんな仕事をしているのか
・メンタルトレーナーの年収と将来性
・メンタルトレーナーが取得すると有利な資格
・メンタルトレーナーになるには
目次
メンタルトレーナーとは?仕事内容や活躍の場所は?
メンタルトレーナーがどんな仕事をしているのか、そもそもメンタルトレーナーという仕事があることを知らなかったという人は多いのではないでしょうか。まずはメンタルトレーナーについて掘り下げていきます。
メンタルトレーナーとは
メンタルトレーナーとはカウンセリングやコーチングを行い、スポーツや仕事でいいパフォーマンスができるようにクライアントを精神面からサポートする仕事です。
「メンタルトレーナー」という名称でなくてもメンタルトレーナーと同じような役割をしている職業があります。
・スポーツトレーナー
・健康運動指導士
・臨床心理士
・精神保健福祉士
メンタルトレーナーは精神科と一緒? 洗脳?
「メンタルトレーナーは人の心が読めるの?」
「メンタルトレーナーは洗脳するの?」
「幻聴や幻覚などを診る精神科と一緒?」
すべて違います。
一言でいうと、メンタルトレーナーの役割はクライアントの悩みや不安を解消し、良い結果が出るようにサポートすることです。
しかし、悩みや不安を相談することは家族や友達に対してと何が違うのでしょうか。家族や友達に対しての方が、効率的にも金銭的にも良いのではないか、そう考える人が多いのではないでしょうか。
メンタルトレーナーはクライアントを心理学に基づいた専門的な手法でサポートします。
多くの人にはない専門的な知識を持っているメンタルトレーナーは、人間の心理に基づいた方法でサポートすることができるということですね。
メンタルトレーナーはどんな仕事をしているの?
メンタルトレーナーは具体的にどんなことをしているのか疑問に思っている人が多いのではないでしょうか。
メンタルトレーナーは、マイナスになってしまった人を元に戻すようなサポートをする場合もありますが、主にクライアントを目標達成に導きます。
人は不安や悩みがあると思うような結果を出せなかったり、前に進めなくなってしまうことがあります。その際に、メンタルトレーナーがカウンセリングやコーチングを行い目標達成に導くのです。
クライアントの悩みなどの話をよく聞くこと(カウンセリング)から始まり、その人に合ったサポートを提案します。また、振り返りやフォローアップも行います。
心と体はつながっているため、精神面を良好に保つことがパフォーマンスを向上させます。
クライアントが自分で自分をコントロールできるメンタルスキルの構築を手伝うといった感じです。何事も最終的には自分次第です。その自分を自分でコントロールできるようサポートしていくのですね。
メンタルトレーナーの仕事やその効果について、実際の声を見ていきます。
自信が持てないアスリートは、アスリートとしての成長過程で指導者から不合理な価値観を植え付けられていることがある。
自分の力を発揮するには、不合理な価値観を合理的なものへと変えることが必要で、メンタルトレーナーによるコーチングは合理的な価値観を養う援助でもある。— 衣川竜也 (@t_kinugawa) August 10, 2020
https://twitter.com/MATUIrun/status/1292820296316067841?s=20
https://twitter.com/hanakomiura/status/1292689415693688832?s=20
メンタルトレーナーはどんな場所で活躍している?
日本では、メンタルトレーナーは特にスポーツに特化した職業という認識があり、他の分野でのメンタルトレーナーの普及が進んでいません。そのため専門家の育成やメンタルトレーナーという職業自体の普及もあまり進んでいません。
多くは普及していないものの、下記のようにメンタルトレーナーを必要とする声もあり、メンタルトレーナーが必要とされていることがわかります。
スポーツ界にフィジカルトレーナーやメンタルトレーナーがいるように、音楽界にも必要だよ!!!!!!!!心身共に壊したことがあるし、それの解決策を見出すのが本当に大変だった。周りにもそういう人はたくさんいる。イップスも存在するからね。
— すけとうだら/violist (@umaina_sakana) August 4, 2020
より強くなる可能性があるならば
そこなのかな?と他競技では、
メンタルトレーナー付けてる選手がいるのに
なぜボクシングは、
付けないの?と疑問でしたね時々、負けた時に、根性が足りないという考えを耳にしますが、
ボクシングで闘えるだけの根性があることを称えて欲しいなと思いますね— たけめがね Hiro (@gggK9C891box) September 18, 2019
メンタルトレーナーの活躍する場としては主に下記があります。
スポーツ
・アスリートがいいパフォーマンスができるよう精神面をサポートします。スポーツトレーナーというのもありますが、こちらは身体面のサポートです。
教育
・思春期や受験などを控えた子供たちの心の成長をサポートします。また、教師や親に対してアドバイスも行います。
ビジネス
・社員研修や教育、業績拡大のサポートをします。
芸術
・音楽家や女優が良いパフォーマンスができるようサポートします。
またその他に、フリーランスとして活躍している人もいるようです。
メンタルトレーナーの年収は?
メンタルトレーナーの年収はどれくらいなのでしょうか。日本人の平均年収と比べていきます。
メンタルトレーナーの年収
メンタルトレーナーの年収は300万円∼500万円と、幅があります。
日本人の平均年収(男女合わせて、平均45歳の計算)が426万円となっていますので、少し少ないですね。経験や能力によっても差が出てくるので、より専門的な知識を持ち、経験豊富な人は日本人の平均以上稼ぐこともできるのではないでしょうか。
また初任給は平均20万円ほどとなっており、一般の会社員の人と同じくらいです。
メンタルトレーナーの将来性
メンタルトレーナーが、日本でまだ普及していない職業というのを先ほど述べましたが、今後はメンタルトレーナーの需要が大きくなることが予想されています。
現代社会はストレス社会と言われていおり、今後様々な職業でメンタルトレーナーの重要性が考えられます。例えば、高齢化が進んでいる日本では「老人うつ」が問題になっています。そのため医療従事者だけでは補いきれない精神面に対しての活躍が期待できるでしょう。
また、AIの影響で無くなる職業が多岐にわたると考えられている現代ですが、メンタルトレーナーという職業は人同士のコミュニケーションです。この面からも今後も無くなるとは考えにくいです。
このように将来さらに必要と考えられることから、上記の年収についても、現在はそれほど高くないものの今後上がっていくと予想されます。
メンタルトレーナーの取得すべき資格はある?
繰り返しになりますが、メンタルトレーナーは資格がなくてもなることができます。しかし、取得していた方がスキル面などに役立つ資格があります。それが下記の資格です。
・スポーツメンタルトレーニング指導士
・メンタルトレーナー2級
・メンタルトレーニングスペシャリスト
・メンタルトレーナー養成講座
・臨床心理士
スポーツメンタルトレーニング指導士
スポーツメンタルトレーニングについて正しく理解し、適切な指導を受けた専門家のことです。
スポーツメンタルトレーニング指導士には、スポーツメンタルトレーニング指導士、スポーツメンタルトレーニング上級指導士、スポーツメンタルトレーニング名誉指導士の3種類があります。それぞれの条件を満たし、審査に合格する必要があります。
下記の条件を満たすと、資格試験が行われます。資格試験には書類審査や講習、講座があります。
・スポーツ心理学会の加入者で2年以上の在籍期間があること。
・大学院でスポーツ心理学や関連領域を専攻し、修士号を取得する。
メンタルトレーナー2級
心の健康をマネジメントしていく資格です。
3級もあり、段階的に取得することができます。3級はWeb上での受験で取得でき、2級は通学で受講する形になります。
メンタルトレーニングスペシャリスト
周囲の人をサポートできるメンタルトレーニングの知識を持った専門家のことです。Webの教材で勉強し、Webで受験することができます。
メンタルトレーナー養成講座
心理学、カウンセリング、コーチアプローチ、トレーニングアプローチ、メンタルトレーニングなどを基盤としたあらゆるカテゴリーを学びます。理論を学び、実践する講座です。
この講座を修了し認定試験に合格すると、メンタルトレーナーとして心理的支援を行うことができます。(EMAメンタルトレーナー講座)
臨床心理士
国家資格ではないものの、特定の大学院に通う必要があるなど比較的ハードルの高い資格です。専門性の高いものをも求められる際に役立つでしょう。
しかし、臨床心理士だけでは不十分という考え方もあるため、メンタルトレーナー養成講座と合わせて取得するといいでしょう。
メンタルトレーナーになるには
今までメンタルトレーナーに資格が必要ないことを述べてきました。ではメンタルトレーナーになるには、まず何をしたらよいのか解説してきます。
全く知識のない人がメンタルトレーナーを目指す場合、学校やスクールで学ぶことが近道になります。大学の心理学科や、民間のスクール、通信講座などがありますね。
社会人の人が資格取得を目指す場合、下記のように講座に参加する形が多いのだと考えられます。
土日を使って、中島輝さんのメンタルトレーナー資格取得講座受けてます。
超楽しい。あ〜〜〜一生新しいことに興味を持って学び続けていきたい。
— すがの祐子/Designer (@gaasuu333) June 13, 2020
コロナで外出出来ないこの時期、アフターコロナに備えて今行動しましょ!
メンタルトレーナー資格取得講座に参加してきた https://t.co/PeERXh6bUF— 恒平@ビジネスパーソン×自己肯定感 (@koheimatsuoka2) April 5, 2020
また、スポーツ分野に特化したスポーツ心理学を学ぶことのできる大学もあります。
心理学など専門的な内容になるので、大学院まで進んで知識を身に付けることが望ましいです。
そうは言っても、社会人の人など大学院まで進むことが現実的に難しい人もいますよね。そんな人におすすめの講座を紹介します。
民間のスクール
また、資格を取得するまでにメンタルトレーナーにより近い業務で働くことができるものとして、学校のスクールカウンセラーやカウンセリングセンターの求人募集があります。
しかしこれらには求人募集制限があり、医学部や大学院を卒業したことが前提になります。
この条件を満たしている人は経験を積むという面からも資格取得と並行してくといいでしょう。
大学・大学院
資格取得が必須ではないものの、資格やスキルを持っていることは周りと差をつけることができます。学会基準の資格やスキルを習得する場合、大学院への進学が必須のようです。
学会基準の資格には先ほどあった「スポーツメンタルトレーニング指導士」がありますが、この資格取得には業績が必要になるので、まずは学会に所属し研究発表を行い、スポーツ心理学における指導実績を積む必要もあります。
メンタルトレーナーとして高いスキルを身に着けたいのであれば、大学だけでなく大学院を卒業し修号士を取得しなければいけません。
高いスキルを持つ人は、そのスキルや経験からその人にしかできない仕事を頼まれることもあるでしょう。メンタルトレーナーという職業は資格が必要ないものの、高いスキルを目指すのであれば、費用はかかりますが大学院まで進むのが良いでしょう。
まとめ
・メンタルトレーナーはクライアントを精神面からサポートする仕事。
・年収は300万円∼500万円ですが、将来的に上がっていくと予想される。
・国家資格はなく、取得しなければいけない資格もない。
・メンタルトレーナーになるには、まず学校やスクールに通い学ぶことが近道。
メンタルトレーナーについて理解は深まったでしょうか。