地方公務員初級は主に高卒の人が、事務や窓口対応が業務の中心に行う職種と言われています。
とはいえ、非常に多くの職種があり、
種類がよくわからない
初級の職種は何?
仕事内容は?
年収はどのくらい
と様々な疑問があると思います。
そこでこの記事では地方公務員の職種や区分について種類の説明と、年収についてそれぞれ解説します。
地方公務員初級の種類と職種について
地方公務員は公務員の約8割を占めていて、地方自治体に所属する公務員のことです。
「地方自治体」とは、「都道府県」と「市区町村」に分類され、各自治体によって独自に公務員を募集しています。
募集には「上級」「中級」「初級」の3種類があります。
各地方によっては、Ⅰ類・Ⅱ類・Ⅲ類、大卒・短大卒・高卒など、別の名称で呼ばれている場合もあります。
基本的には“初級=高卒”、“中級=短大卒”、“上級=大卒”という風に分類されることが多いです。
ただし、高卒や短大卒でも上級を受けられる職種もありますし、そもそも分類がない職種もあります。
結論として、地方公務員初級の職種は地域ごとに異なります。
しかし、その中でも共通の部分があります。
それが、
・事務職
・技術職
・資格免許職
・公安職
です。
それぞれ解説していきます。
事務職
事務職は行政事務や一般事務とも呼ばれ、県庁や市役所をはじめ、その出先機関に勤務します。
地方公務員をイメージするときに真っ先に思い浮かぶ、役所で窓口業務にあたる人たちです。観光課などに所属し、国内外に出張して観光客を誘致するPR活動を行っている方もいます。
また地域によっては、各市町村の小・中学校に勤務して会計や備品管理などの事務に携わる学校事務や、警察署内で職員の福利厚生、給与計算、広報などの事務を担当する警察区分といった区分があります。
このように、事務職の仕事内容は地域によって様々です。
技術職
技術系職種には、土木、建築、電気、機械、化学、農業・農薬などの区分があり、専門分野に関係する部署に配属されます。
初級では、設備の点検・管理といった業務を担当することが多いです。
それぞれ簡単にまとめます。
土木 | ・河川、道路、港湾、空港、公園などの社会資本の整備と管理を行う |
建築 | ・自治体では公共の建築物から都市という集合体までトータルでチェック、整備を行う
・耐震性能、環境対策、ユニバーサルデザインなどの技術基準類を策定し、基準を地方へ普及させる業務を行う ・公共の建築物や都市全体の整備を行う |
電気 | ・公共の設備が正しく稼働しているかの管理を行う |
機械 | ・各自治体が所有する建物の機械設備の企画から保守管理業務
・車検の更新窓口業務、原動機付自動車などの型式認定審査に携わる |
化学 | ・水質調査や土壌調査、排ガスや廃棄物の調査と指導
・地球温暖化の防止や資源循環型社会の構築 |
農業・農薬 | ・農業・農薬:農地の保全や地域の農業推進
・食の安全を守る |
中には資格が必要ない職種もありますが、やはりそれぞれの職種に関係のあるような資格をある程度もっていた方が有利になるのは事実でしょう。
実際、公務員試験の勉強と並行して、資格試験の勉強をする場合が多いです。
ご報告
私立高校工業科出身ですが、
可能性は低いですが、地方公務員初級の受験に向けて勉強します。
危険物取扱者乙種4類と同時並行で頑張ります。
以上です。— 多趣味のつねちゃん (@Tsunetsune716) July 1, 2020
専門職への就職を目指すのであれば、各専門職に応じた、資格の勉強は必要だと思ってください。
資格免許職
公立病院や施設で働く看護師や保育士など、特別な資格免許を必要とした公務員です。
資格免許が必要な職種は、看護師、保健師、薬剤師、保育士、栄養士、司書、獣医師などがあります。
技術職や専門職と違い、資格を持っていることが受験条件となります。
そして、その資格のほとんどが短大や大卒以上が条件となっており、初級で採用されることは、あまりありません。
4つの職種の中で、初級で採用されるのは最も難しい職種だと思ってください。
なお、他の一般職の公務員試験とは異なり、一般知識や教養を試す採用試験は行われず、適性試験や志望動機が行われます。
公安職
公安職は、事務職と技術職と異なり、初級、中級、上級というくくりではなく、Ⅰ類、Ⅱ類、Ⅲ類という試験種類になっています。
Ⅰ類は大卒程度、Ⅱ類は短大卒程度、Ⅲ類は高卒程度となっています。
仕事は警察官と消防官を指します。
公安職の場合は、初級~上級(Ⅰ類~Ⅲ類)で業務内容はあまり変わらないようですが、やはり上級の方が出世がしやすいと言われています。
以上が地方公務員初級の主な職種となります。
最後にもう一度まとめると、
事務職:行政運営の事務処理や管理
技術職:土木や電機など技術的な知識管理が求められる
資格免許職:幼稚園の先生や保健師などの国家資格が必要
公安職:街の治安・安全を担う
となります。
地方公務員初級の年収は300万円
気になるのは、地方公務員になるとどれくらいの収入がもらえるのかですよね。
結論から言うと、高卒程度の初級の年収は、残業代を含めて年収300万円ぐらいです。
月収にして、14~16万円です。
現状、公務員は年功序列の自治体がほとんどです。そのため、年齢が高いほど年収は当然高くなっています。この年収300万円という値は勤続年数が低い期間の年収です。公務員は年齢が最も給与に関係します。
地方公務員上級の場合は、初年度で、年収にしてだいたい350万円程度の年収になるでしょう。
月収にして、19~22万円程度です。
初任給に関しては、大きくは変わらないと思います。
しかし、中級、上級と比べて、初級で採用されると課長クラス以上の昇進は見込めません。
結果として、生涯収入は中級や上級の人と比べて低くなりやすいです。
そのため、昇進してたくさん稼ぎたい方は上級を目指すといいでしょう。
とはいえ、公務員の給与は基本的に、平均年収の上になるように調整されているので、初級とは言え、給与は非常に安定しています。
高卒20代の平均年収は大体200〜250万。
大卒だと250〜300万。
これが50代になると
高卒は350万で大卒は500万です。
50代で500万稼げるようなら奨学金借りても大学行った方がいいかなと思います。
ただ、最初から公務員志望なら、高卒で初級受ける方が効率的だとは思いましたが(笑)— ゆーいち (@yuuichi23456) July 17, 2019
また、地方公務員の給与は、地方企業から納付される地方税が主な財源です。
そのため、税収が多さで、給与水準に多少の差があります。
各自治体の平均では最低約380万円から最高約765万円となっています。
少しでも年収を高くしたいと考えるのであれば、各自治体の財政状況を見てみましょう。
まとめ
今回は、地方公務員初級の職種と年収について、解説していきました。
まとめると、
・地方公務員初級の主な職種は4つある
・4つの中でも圧倒的に多いのが事務職と専門職である
・地方公務員の年収は勤続年数が多いほど高い
・地方公務員の初級では昇進は見込めない
・地方自治体の税収によって給与が変化する
です。
公務員の種類はたくさんありますが、その分あなたに向いている仕事が見つけやすいでしょう。
安定性を求めるのであれば、地方公務員初級を目指すのも選択肢の一つと言えるでしょう。