ジェルネイル検定中級は、2014年から始まった検定でまだまだ歴史が浅いです。そのため試験内容があまり知られておらず(特に筆記!)、果たしてその検定をどうやったら合格できるのか、はたまた独学でいけるのか等気になることが山ほどあると思います。そこで今回は、
・ジェルネイル検定中級の試験ってどんな内容なのかな?
・ジェルネイル検定中級の合格率はどのくらい?独学での合格は可能?
・ジェルネイル検定中級を独学するなら、どの方法がベスト?
といったところから、ジェルネイル検定中級について解説していきたいと思います。
目次
ジェルネイル検定中級の試験内容
ジェルネイル検定中級はネイルケアとジェルネイルを施術するためにサロンでプロとして働けるレベルの検定となります。
受験資格は、ジェルネイル検定の初級合格者にあります。よって、初級から飛び級して検定を受けることはできないので注意しましょう。また、モデルは15歳以上で男女不問です。爪や爪周りの皮膚に疾患があるといけません。
さて、試験当日は一体何をするのでしょうか。モデルタイムスケジュールから確認してみましょう。追って、詳細の試験内容を解説します。
12:35~12:55(20分) | 入場時間(※遅刻すると入場できなくなる) |
13:00~13:10(10分) | 出欠確認、事前審査、指定商品申請用紙確認・提出 |
13:10~13:40(30分) | 実技試験・第1課題 |
13:40~14:05(25分) | 第1課題実技審査 |
14:05~14:10(5分) | インターバル(片づけ・準備) |
14:10~14:20(10分) | 事前審査 |
14:20~15:45(85分) | 実技試験・第2課題 |
15:45~16:25(40分) | 第2課題実技審査 |
16:25~16:40(15分) | 筆記試験準備(道具の片づけ時間含む) |
16:40~17:10(30分) | 筆記試験 |
※受験される際には、受験表のタイムスケジュールを必ずご確認頂くようお願いします。
ジェルネイル検定中級:事前審査と実技試験の内容
ジェルネイル検定中級には、事前審査と実技審査があります。事前審査と実技試験を合わせて100点満点のうち70点以上で合格です。ちなみに実技試験は2部制です。まずは、その内容を見てみましょう。
※事前審査…テーブルセッティング&消毒管理、モデルの爪の状態
※実技課題(第1課題)《ネイリスト検定2級以上を取得している方は免除される》
左手5本…ネイルケア(手指消毒をして爪を規定通りにケアする)
カラーリング(カラーポリッシュを施す)
※実技課題(第2課題)
右手5本ジェルオフ(施術済みのジェルをオフする)
右手4本ジェルグラデーション(カラージェルでグラデーションを施す)
右手1本ジェルイクステンション(ジェルで爪を長くする)
左手5本ポリッシュオフ(施術済みのポリッシュをオフする)
左手5本ジェルフレンチカラーリング(フレンチネイルをジェルで施す)
実技の第1課題は、ネイリスト検定2級以上を取得している場合免除されます。そして、事前審査、第1課題と第2課題の中でも、細かな規定があります。それらは試験要項に書かれています。併せて、試験要項の中に減点事項と失格事項も明記されています。まずはそちらを熟読しましょう。
ジェルネイル検定中級:筆記試験の内容
ジェルネイル検定の筆記試験は30分のマークシート形式です。100点満点中、80点以上で合格です。内容は要項に書かれていて下記の通りとなっています。
・ネイルに関する基礎知識:衛生と消毒/爪の構造(皮膚科学)/爪の病気とトラブル(爪の生理解剖学)/ネイルケア・ジェルネイルの手順/その他実践的施術全般/プロフェッショナリズム等
・ジェルネイルに関する基礎知識・理論
※開催ごとに変わる可能性もあるので毎回最新のものをご確認頂くようにお願いします。
ジェルネイル検定中級の合格率はどのくらい?
ジェルネイル検定中級の合格率は60%程です。ちなみに、初級は70%、上級は45%程度です。合格率の数字を見ると「半分以上は受かるのか」と思う方もいるかもしれませんが、一体難易度はどのような感じなのでしょうか。体験談を元に確認してみましょう。
ジェルネイル検定初級と比べて、筆記も実技も求められるレベルが急に上がる。
ジェルネイル検定中級からは独学だけでの合格は厳しいと思う。筆記の情報収集から技術修得まで考えると時間がいくらあっても足りない。
ジェルネイル検定中級を独学で受験する人もいるけど、技術の前にテーブルセッティングの時から気になるところがあり、減点や失格に触れてることが多い。
ネイリスト検定1級を取得しているならジェルネイル検定中級は独学で頑張れる。
いかがでしょうか。合格率、難易度はやはり高いような気がしませんか。「それでも独学で頑張りたいんだ」という方もいると思います。スクールに通うとお金もかかるし時間もかかります。色々と制約がかかると仕事や家事育児に支障が出る人も多いと思います。
そこでお勧めなのが、独学をしても検定対策セミナーの参加やプロの資料請求を貰う方法です。認定講師が教えてくれるセミナーに参加してみると良いかもしれません。
しかし、最終目標がプロネイリストや自宅サロンを開くこと、又は講師になることなのであればスクールに通うもしくは通信講座をオススメします。
資格の通信講座で有名なヒューマンアカデミーのたのまなが運営する講座が人気です。
ネットからの簡単な記入だけですぐに無料のパンフレットが貰えるので、受ける受けない関係なく一度貰っておくと良いですよ。
WEB上からいつでも見れるデジタルパンフレットが上のページから貰えます。
【独学でする】ジェルネイル検定中級の試験対策
ジェルネイル検定中級の試験には、事前審査、実技試験、筆記試験があります。先述したように、難易度が高いため、試験対策を独学で行う場合でも少なくとも検定対策セミナーには参加する方が良いです。しかし、出来る限り独学で対策を取るためには具体的にはどうすれば良いか、これからまとめてご報告します。
ジェルネイル検定中級の筆記試験対策
先程の試験内容から「筆記の試験範囲、教えてくれてるんだ!」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は公式問題集がないんです。テキストしかないんです。過去問題集も出ていません。そのため、巷では「どうやって勉強すれば良いのかが分からない。」「出る問題が分からないので対策が取りづらい」と言われています。
そこで、ここでは具体的にどうやって筆記試験対策をしていけば良いかご紹介していきます。
【ジェルネイル検定中級】筆記試験対策で使うと良いテキスト
ジェルネイル検定を主催しているNPO法人日本ネイリスト協会(JNA)は、いくつか公式テキストを出版しています。中でも、ジェルネイル検定中級を受験する際に使うと良いものを紹介します。
テキスト名 | JNAテクニカルシステム ベーシック |
価格 | 本体4,500円+税 |
サイズとページ数 | B5サイズ、160ページ、オールカラー |
内容 | 基礎理論/ネイルケア/リペア&イクステンション/ネイルアート/プロテクニックコレクション/用語辞典 |
概要 | ネイリストを目指す人必須のベーシックテキストで、ネイルスクールでも教材として使われることが多いテキスト。基礎基本の知識と技術を学ぶのに適している。 |
テキスト名 | JNAテクニカルシステム~ジェルネイル~ |
価格 | 3,600円+税 |
サイズとページ数 | B5サイズ、128ページ、オールカラー |
内容 | ジェルネイル基礎理論/ネイル基本技術/ジェルイクステンション技術/ジェルオフ技術/ジェルアート技術/ジェルネイル用語集/JNAジェルネイル技能検定試験について/Gel Art Collection |
概要 | ジェルネイル検定にも対応しているテキスト。プロとしてジェルネイルを施術するために必要な知識と技術修得のためのテキスト。検定試験対策とサロンワークでの手引きに活用できる。 |
そして、上記2つの日本ネイリスト協会出版テキストと併せて活用すると良いのが、公共財団法人日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)から出されている公式問題集です。
こちらはジェルネイル検定用の公式問題集ではなく、ネイリスト検定用の問題集です。しかし、ネイルに関する基礎知識は共通しているのでジェルネイル検定でも使えます。検定で全く同じ文章で出題されるということはありませんが、必要な知識は網羅できます。詳細は下記の通りです。
テキスト名 | ネイリスト技能検定試験 公式問題集 |
価格 | 4,000円+税 |
サイズとページ数 | B5サイズ、208ページ、カラー |
内容 | はじめに/ネイリスト技能検定を受けるには/筆記試験問題マークシート見本/回答/爪の構造図/ネイリスト技能検定試験とは/Q&A/等 |
概要 | ネイリスト検定1級~3級まで、各級5パターンの問題が掲載されている。 |
これら2冊のテキストと問題集1冊を活用するといっても、合計すると496ページもあるので全てを使うというのはあまり現実的ではありません。そこで、ジェルネイル検定中級の筆記試験の出題傾向をチェックしていきましょう。
【ジェルネイル検定中級】筆記試験の出題傾向とテキストの活用方法
先程、ジェルネイル検定の試験概要より出題範囲をお伝えしました。その問題数ですが、ネイルに関する基礎知識が50問で、ジェルネイルに関する基礎知識が10問となっています。そして、50問もあるネイルに関する基礎知識は、ネイリスト検定2級の筆記とほぼ同じような内容と言われています。
そのため、オススメの勉強方法として下記の手順を提案します。
①JNAテクニカルシステム ベーシック
ネイルスクールでは教科書として使われているくらいです。範囲になっている箇所をさらっと読んで、ある程度の知識を頭に入れておきます。
②ネイリスト技能検定試験 公式問題集
2級の範囲を暗記するように解きまくります。主にこっちに重点を置くと良いです。
③ JNAテクニカルシステム~ジェルネイル~
ジェルネイルに関する基礎知識の範囲を暗記します。
④ネットで【ジェルネイル検定 中級 筆記 過去問】と検索する
筆記試験の問題は持って帰れないはずですが、なぜか画像が沢山出てきます。有難く使わせて頂きましょう。
その他、隙間時間を使いたい時にオススメなのがアプリの活用です。ネイリスト検定2級の過去問アプリがあります。是非ダウンロードして使ってみてくだい。
メモ
「筆記試験のみ合格」したことがある人は、条件付きで筆記試験が免除になります。例えば、第22回の試験を受験する場合に第21回でも受験をしていて「筆記試験のみ合格」となっていれば免除してもらえます。このように、ひとつ前の試験で合格していれば免除されます。
※筆記試験のみ合格した時の受験番号が必要となります。
ジェルネイル検定中級の事前審査と実技試験対策
合格点を獲得するために独学で実技試験対策をするのはかなり難易度が高いのですが、自宅で練習する場合はどこに注意すれば良いのかを整理しました。是非参考にしてみてください。
【ジェルネイル検定中級】事前審査と実技試験のミスしやすい項目
事前審査と実技課題の中でミスしやすいと言われている項目があるのでまとめました。減点事項と失格事項に共通する内容にもなるので、是非確認してみてください。
【事前審査で減点、失格にされやすい項目】
・テーブルセッティングに不備がある
(減点)品名ラベルの表示が指定通りでない
(失格)使用を禁止する用具用材が机上にある
(失格)第2課題でセッティングしていたらいけないものが出ている等、規定通りのセッティングをしていない
【第1課題のミスで減点されやすい項目】
・受験生とモデル共に、ファイル等で手指へ赤みを帯びる等のダメ―ジを与える
・事前のジェルカラーリングの塗布が手抜きである
・ベースコート、カラーポリッシュ(2度塗り)、トップコートでの仕上げの内どこかが抜けている
【第2課題のミスで減点されやすい項目】
・ポリッシュオフ、ジェルオフに落とし残しがある等、適切にされていない
・ジェルグラデーションのピンクの色調が濃すぎたり、薄すぎたりする
・イクステンションとリペアを施した爪がナチュラルネイルの形に合っていない
【思わぬ落とし穴で失格になりやすい項目】
・時間内に全て終了せずタイムオーバーになる
・仕上げの未硬化ジェルを拭き取っていない
・施術する手指を間違える
こちらに記載しているのはやりがちなミスですが、実際はもっと減点失格項目は多いです。とにかく避けたいのは、タイムオーバーと施術する手指を間違えること、テーブルセッティングでのミスではないでしょうか。こちらは、練習の段階で避けられる項目だと思うので、しっかりと準備をしていきましょう。
ジェルネイル検定中級の検定時期や検定料について
最後に、知っておきたい検定時期と検定料についてお話します。
ジェルネイル検定中級の試験は年に2回(6月と12月)行われます。申込期間は約1ヶ月半で、試験開催日の約4ヶ月前から始まります。例えば、第23回の検定は2020年12月6日に開催されます。この申込期間は2020年8月中旬~9月下旬となっています。
ちなみに、ジェルネイル検定中級の検定料は12,000円(税別)です。検定が年に2回しか行われない上に、検定料も中々お高い(しかも検定そのものが中止にならない限り返金はされない)ので、しっかりと対策をして計画的に挑みましょう。
まとめ
ここまで読んで下さりありがとうございました。ジェルネイル検定中級について、下記の様にまとめます。
・ジェルネイル検定中級の合格率は約60%
・独学するなら検定対策セミナーへの参加や資料請求は必ずした方が良い
・筆記試験対策に使用するべきテキストは「JNAテクニカルシステム ベーシック」「JNAテクニカルシステム~ジェルネイル~」「ネイリスト技能検定試験 公式問題集」
この記事がジェルネイル検定中級の検定対策に役立つことを願っています。
ジェルネイル検定のことが良くわかるデジタルパンフレットを貰っておくと良いです。
資格の通信講座で有名なヒューマンアカデミーが発行するものなので安心です。