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心理

交流分析士の仕事内容とは?合格率や給料なども徹底解説!!

 

現代は「ストレス社会」と言われますが、ストレスというものは、ほとんどが人間関係の不和から生まれてきます。

 

しかし、交流分析の知識があれば、ストレスが軽減するかもしれません。

交流分析とは、一言でご説明すると心地よい人間関係を築くスキルです。

 

資格取ろうか悩んでる人
「交流分析士」っていう資格もあるんですよね?どんな仕事かも知りたいな。
はい、資格もありますよ。しかし、「交流分析士」という職業があるわけではありません。詳しくご説明しましょう!
資格の専門家

 

このサイトでは、以下のことについて、ご説明しています。

・そもそも、交流分析とは?

・資格の種類や合格率

・交流分析士の仕事内容(仕事への活かし方)

・交流分析士の給料

 

交流分析士ってどんな資格?

交流分析士とは、「交流分析」の知識を持った人に与えられる民間の資格です。

 

資格を提供している団体は、2つあります。

一般の人向けで対象が広く、初級からインストラクターレベルまで、複数の資格を用意している「日本交流分析協会」

より学術的で、交流分析の研究を目的としている「日本交流分析学会」

 

似た名前でややこしいため、このサイトでは、それぞれ協会学会と呼ぶことにします。

協会と学会、どちらの資格が良いのでしょうか。

それは、何を目的にするかで変わってきます。

 

交流分析や心理学は初心者で、現在の仕事や日常をより良くするために学びたい!という人には、協会の資格がおすすめです。

一方、交流分析について既に知識があり、これからより専門的かつ本格的に交流分析の研究を深めたいという人には、学会がおすすめです。

 

そもそも、交流分析とは?

交流分析(Transactional Analysis)は、精神分析に基礎を置く力動的視点を持ち、観察できる行動に焦点を当て、人間学的心理学の哲学を持った統合的な心理療法です。
1950年代にアメリカの精神科医、エリック・バーン博士により創始され、人間の変化と成長のための心理学理論と技法として発展してきました。

交流分析はわかりやすい言葉と図示による分析が特徴ですが、学ぶほどに奥が深く、応用の範囲も多岐にわたっています。分析の対象は“交流”であり、構造分析、やり取り分析、ゲーム分析、脚本分析の4つを基本理論にしています。また、その基礎にはストローク理論があります。

引用:日本交流分析学会 公式サイト

 

心理学を学んだ人にとっては、馴染みのある分野かもしれません。

でも、「交流分析」という言葉を最近知ったという人にとっては、専門用語も多く、すぐに理解するには難しいものがあります。

 

平たい言葉で、とても簡単に交流分析をご説明すると、以下のようになります。

人のものごとの考え方、とらえ方には「クセ」がある。

「クセ」の種類や、それぞれの思考パターンを知って、自分の性格や思考の特徴を理解しよう。

まずは自分を「認める」ことで、自分を変化、成長させることができる。

自分だけでなく、相手も認め、相手の思考の特徴も理解することで、良好な人間関係を築くことができる。

 

「店長に昇進したけど、部下のマネジメントがうまくいかない」

「いつも同じ理由が原因で、夫婦喧嘩をしてしまう」

「うじうじ考え込んでしまうタチで、こんな自分を変えたい」

 

交流分析は、こんな悩みを持つ人に有効な知識です。

豊かな人生を送るためのツールの一つと言うことができるでしょう。

 

「交流分析士」資格の取り方と合格率について

冒頭でご説明したように、交流分析の資格を認定している団体は2つありました。

・協会(日本交流分析協会)

・学会(日本交流分析学会)

 

ここでは、それぞれの資格について、順番に詳しく解説していきます。

日本交流分析協会

協会の資格には、初級から上級まで、レベル別に資格が用意されています。

基本的には、1つずつ資格を取得してレベルアップしていく形式になっています。

 

また、資格を取るには協会の会員になる必要があります。

資格の種類と認定条件

【交流分析士初級】

初めて交流分析に触れる人で、大学生や一般成人といった幅広い対象に向いています。

◆資格の認定条件:20時間の初級講座を受講した後、認定試験(1日間)を合格した者

 

【交流分析士2級】

初級の資格が無くても受験が可能。

初めて交流分析を学ぶ人を対象とし、自己への気づきと自己改革ができる能力を目指します。

◆資格の認定条件:40時間の2級講座を受講した後、認定試験(2日間)を合格した者

 

【交流分析士1級】

2級資格を持っている人が受験可能。

交流分析を、家庭や職場で実践・活用できる能力を目指します。

◆資格の認定条件:42時間の1級講座を受講した後、認定試験(2日間)を合格した者

 

【交流分析士インストラクター】

1級資格を持っている人が受験可能。

交流分析を指導・普及する会員として、「交流分析士2級」の講座を開くことができます。

◆資格の認定条件:42時間の1級講座を受講した後、認定試験(2日間)を合格した者

 

【交流分析士准教授】

インストラクターの資格を持っている人が受験可能。

協会の幹部指導員として、交流分析士2級、1級、インストラクターの指導を行うことができます。

◆資格の認定条件:インストラクターの資格を取得して2年以上経過後、一定の講座受講・指導歴・論文審査・発表審査を合格した者

 

【交流分析士教授】

准教授の資格を持っている人が受験可能。

協会の幹部指導員として、交流分析士2級、1級、インストラクター、准教授の指導を行うことができます。

◆資格の認定条件:准教授の資格を取得して3年以上経過後、一定の講座受講・指導歴・論文審査・発表審査を合格した者

 

【TA心理カウンセラー】

インストラクターの資格を持っている人が受験可能。

交流分析の理論を活用してカウンセリングできるようになることを目指します。

◆資格の認定条件:インストラクターの資格を取得して1年以上経過後、10日間の養成講座を受講した後、認定試験(学科・実技)を合格した者
※「スーパービジョン」の受講義務あり

 

【子育ち支援士】

インストラクターの資格を持っている人が受験可能。

交流分析を活用した子育ち支援ができるようになることを目指す。

◆資格の認定条件:養成講座を受講した後、認定試験に合格した者

※2級の有資格者は、「子育ち支援士(補)」の資格に臨むことができる。

合格率

資格取ろうか悩んでる人
資格の種類が、結構多いのね!合格率はどうかしら?
合格率は高いので、安心してください。
資格の専門家

 

協会の公式発表によると、2級と1級の合格率は90%以上と高確率で合格できるようです。

インストラクターの資格でも、80%以上の合格率です。

 

合格率の高さの背景には、試験方式に一つ理由があるでしょう。

初級・2級・1級・インストラクターの資格は、認定試験の前半は、講座の復習が行われるようです。

試験の直前に対策があるので、安心して試験に臨めますね。

 

一方、准教授・教授・TA心理カウンセラー・TA子育ち支援士の資格の合格率は、非公開です。

しかし、初級~インストラクターの資格よりも、難易度は上がることが想定されます。

 

それは、試験を受けるための条件が厳しくなり、試験科目も増えるためです。

より専門性の高まる資格になり、一定期間の間に知識と実践を積むことも求められます。

必然的に難易度も高まってくるでしょう。

資格にかかる費用

協会の資格は、更新は不要です。

しかし、協会の会員として在籍していなければ、有資格者として認められません。

会員でなくなると同時に、資格も失ってしまうということですね。

 

協会の会員になるには、入会金(¥4,000-)や年会費(¥6,000-)が必要になります。

また、資格を取得するには、それぞれ養成講座の受講料、受験料、資格の登録料などが必要になってきます。

 

資格 講座 試験 資格登録料
交流分析士初級 ¥26,950- ¥17,600- ¥13,200-
交流分析士2級 ¥58,850- ¥33,000- ¥22,000-
交流分析士1級 ¥65,560- ¥38,500- ¥33,000-
交流分析士インストラクター ¥64,900- ¥33,000- ¥33,000-
交流分析士准教授 ¥33,000- ¥77,000-
交流分析士教授 ¥55,000- ¥110,000-
TA心理カウンセラー ¥132,000- ¥22,000- ¥33,000-
TA子育ち支援士 ¥36,300- ¥11,000- ¥17,600-

 

資格取ろうか悩んでる人
上級資格まで目指そうと思うと、結構な金額が必要ね。
そうですね、どれくらいお金がかかるのか、先に把握しておいた方が良さそうです。
資格の専門家

日本交流分析学会

次に、学会が認定している資格についてご説明します。

 

学会の方も、資格を取得するにはまず学会の正会員になっておくことが必要です。

正会員になるためには条件があります。

「大学学部以上の学識を持ち、医学、心理学、教育など諸分野の職業に就いていて、資格審査委員会の審査を通過した者」という条件です。

 

また、学会の資格は2種類あります。

資格の種類と認定条件

【日本交流分析学会認定 交流分析士】

交流分析の知識や技術を兼ね備えたスペシャリストとして、一般の人の問題解決に寄与できることを認定する資格。

 

資格の申請には、以下の条件をクリアしていることが必要です。

学会の正会員歴 3年以上
研究実績 学会での発表を2回以上、かつ学会誌への掲載論文1編以上
交流分析の実践歴 5ケース以上
学会への参加 2回以上

 

実際に書類を申請する際には、交流分析による自己分析記録や、スーパーバイザーからの推薦書なども必要になってきます。

◆資格の認定条件:書類選考を通過し、理事会の承認を得た者

 

 

 

【日本交流分析学会認定 研修スーパーバイザー】

交流分析士の上位資格で、交流分析の実践者を指導・育成することができます。

資格の申請条件は以下の通りです。

交流分析士資格取得後の経過期間 3年以上
研究実績 交流分析士資格取得後の学会発表4回、かつ学会誌への掲載論文2編以上
交流分析の実践歴 5ケース以上

 

実際に書類を申請する際には、交流分析による自己分析記録や、学会理事長からの推薦書なども必要です。

◆資格の認定条件:一次書類選考と二次面接選考を通過し、理事会の承認を得た者

合格率

資格取ろうか悩んでる人
試験を受けるまでがとても大変ね…合格率はどうかしら?
残念ながら、合格率は非公開です。
資格の専門家

 

どちらの資格も、合格率や受験者数の公式な発表はされていません

しかし、難易度は高めと推測できます。

 

受験までのハードルの高さも、資格の難易度を高めている一因だと考えられますが、

何よりも有資格者数の少なさが、この資格の難しさを物語っています。

学会の公式サイトによると、2019年7月時点での有資格者数は以下の通りです。

・交流分析士…30名

・(上記30名のうち)研修スーパーバイザー…23名

 

さらに、有資格者は医師や大学教授、コンサルタントなど、博識高い人ばかり。

受験者数がわからない限り合格率は不明ですが、難易度を察することは難しくないですね。

 

なお、学会の全会員数は2016年10月時点で、755名です。

そのうちの30名が有資格者ということになります。

資格にかかる費用

学会の資格は、更新が必要です。

両資格とも、資格の有効期限は5年間で、期限が切れるまでに学会に参加するなどして「更新ポイント」を取得しておく必要があります。

そのため、資格を保持するには、学会の年会費(正会員¥8,000-)がかかり、学会参加費なども随時必要となります。

 

また、資格認定の際は、以下の通りの費用が必要です。

資格 審査料 登録認定料 資格審査・更新料
交流分析士 ¥10,000- ¥30,000- ¥10,000-
研修スーパーバイザー ¥10,000- ¥30,000- ¥10,000-

※研修スーパーバイザーの資格を更新すると、交流分析士の資格は自動更新となる。

 

交流分析士の仕事内容は?

前述の通り、「交流分析士」は職業ではなく、「交流分析の知識を持っている人」のことでした。

そのため、資格を取ったからといって、何か特定の仕事が舞い込んでくるわけではありません。

 

しかし、交流分析はマルチな分野で活躍する知識です。

その知識を実践する力が身につけば、本業の仕事に活かすことができます。

 

例えば、企業の営業職。

取引相手やお客様とのコミュニケーションが何よりも大事な職業ですから、

交流分析のスキルがあれば、取引先・お客様からの信頼が増すかもしれません。

 

例えば、中学や高校の教師。

多感な時期の学生やその保護者達との接点が多いので、

交流分析のスキルがあれば、よりスムーズにコミュニケーションが取れるでしょう。

「意思疎通が思い通りにいかない」とストレスを感じることも減るかもしれません。

 

そして、時には自分のために。

ライフプランを考えたり、転職を考えたりなど、「自分はどうありたいんだろう」と考えるときに、

交流分析を使った、合理的でポジティブな自己分析ができれば、より良い未来を切り開くことができるでしょう。

 

また、心療内科やカウンセリングなど、医療や福祉の現場で交流分析のスキルが活かしているケースが一番多いかもしれません。

「患者や相談者の心を開き、気づきを与え、問題解決に導く」といった一連の心理療法を効率的に行うことができるでしょう。

 

ただし、カウンセリングなどで交流分析を取り入れたい場合は注意が必要です。

それは、「交流分析とは、心理学とは似て非なるものである」ということです。

カウンセラーなどで心理療法を行う人になりたい場合は、きちんと心理学を学ぶことが大前提であるということを補足させていただきます。

 

「交流分析士」資格取得後の給料はどれくらい?

交流分析士の資格は、いろんな職業や場面に活用できることをお伝えしました。

 

このことからもわかるように、「交流分析士になったら、収入は〇〇万円くらい!」とはっきりした指標があるわけではありません。

また、交流分析士資格の有無が、年収UPに直結することもほぼないでしょう。

 

しかし、交流分析のスキルのおかげで自分のはたらきが認められ、収入UPにつながるということはあるのではないでしょうか。

 

交流分析の知識を活用して、職場の人間関係を良好に保っていれば、気持ちよく仕事をすることができます。

気持ちよく仕事ができれば、パフォーマンスも上がり、高評価につながります。

 

「ホーソン工場実験」という理論をご存じでしょうか。

「職場の人間関係が良いと、生産性が上がる」という結論を導き出した、1930年頃のアメリカでの実験です。

 

良好な人間関係を構築することは、まさに交流分析の本質の部分。

交流分析の知識は、収入UPにつながると言っても過言ではないのかもしれません。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

このサイトでは、交流分析士について、資格・合格率・仕事内容・給料などについて解説してきました。

 

【資格の概要と合格率について】

・交流分析士の資格には、協会認定のものと学会認定のものがある

・協会認定の資格は、「現在の仕事や日常をより良くするために学びたい」人におすすめ

・協会認定の資格は、初級~インストラクターレベルまで数種類揃っており、合格率は80%以上と高い

・学会認定の資格は、「これから本格的に交流分析の研究を深めたい」人におすすめ

・学会認定の資格は、研究実績が求められ、受験までのハードルが高いことから難易度が高い(合格率は不明)

 

【仕事内容と給料について】

・「交流分析士」は資格の名称であり、職業ではないため、特定の仕事内容や年収の指標はない

・交流分析の知識は、医療・福祉・教育・産業などの諸分野で活用できる

・資格保有による直接的な年収UPは見込めない

・交流分析のスキルを使って仕事のパフォーマンスを向上させ、収入UPにつなげることはできる

 

交流分析とは、自分も成長できて、対人関係も心地よくすることができる素晴らしい理論です。

日常や仕事に役立てたい人は、是非資格を目指してみてはいかがでしょうか。

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