一般社団法人JMA主催の『日本メイクアップ技術検定試験(以下、メイクアップ検定)』は、メイクアップアーティストや美容部員など「メイクに関わる仕事を目指したい、スキルを極めたい」という方におすすめの検定試験です。
「最上級の1級は難しいのかな?メイクってどうやって勉強や練習をすればいいの?」
「働きながら、子育てしながらでも合格を目指せるのかな?」
という疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
メイクアップ検定1級は、メイク・美容関連の他の民間資格試験と比べると合格率が低めです。
また、実技試験のみのため、一人でどうやって勉強をしたりメイクの練習をしたりすればいいのか不安な方も多いと思います。
そこで、この記事では
・メイクアップ検定1級の合格率
・メイクアップ検定1級の勉強法
・メイクアップ検定1級は独学でも取れるのか
・メイクアップ検定1級の過去問
についてお答えしていきます。
目次
メイクアップ検定1級の合格率は?


実施年月 | 合格率 |
2020年冬期(2月) | 31.1% |
2019年冬期(2月) | 23.5% |
2019年夏期(7月) | 24.1% |
1級の合格率は約30%とされていますが、実際には25%にも満たない受験回もあるようです。
他の美容系検定試験と比較してみると、このようになります。
資格名 | 合格率 |
日本メイクアップ技術検定試験 1級 | 約30% |
日本メイクアップ技術検定検定 2級 | 50〜60% |
化粧品成分検定 | 60〜70% |
日本メイクアップ技術検定検定 3級 | 約70% |
美容薬学検定 1級 | − |
日本化粧品検定 1級 | 約70% |


メイクアップ検定1級の試験内容を2・3級の内容と比較してみましょう。
1級 | 2級 | 3級 | |
試験内容 | 実技試験(15分・30分・5分)
・カウンセリングとスキンケアを行う(15分) ・下地〜モデルのリクエストをふまえたイメージメイク(フルメイク)を行う(30分) ・カウンセリングシートの完成(5分) |
実技試験(50分) ・スキンケア〜フルメイクを行う |
実技試験(30分)
・スキンケア〜ベースメイクとチーク・ハイライト・ローライトまで行う |
指定項目 | ・使用するアイテム及び手技は自由
・モデルは、試験直前にシャッフルして決める ・カウンセリングシートを使用する |
・ベースメイクの質感は、ハーフマットに仕上げる
・眉は、ペンシルとパウダーを使用し、基本バランスに仕上げる ・アイシャドウは、3色を使用した縦グラデーションに仕上げる ・アイラインは、リキッドタイプで切れ長に描く・リプは、赤リップを使用し、リップブラシのみでモデルにあった形で描く |
・ベースメイクの質感は、ハーフマットに仕上げる
・骨格に合わせて、チーク、ハイライト、ローライトを入れる |
合格基準 | 100点満点中80点以上で合格 | ||
モデル | フルメイクモデル必要 |
2・3級がメイクの方法や使用するアイテムに指定があり、メイクモデルも自分で用意するため、本番を想定した事前練習が十分に可能です。
この2・3級合格者のみが受験できる1級の試験内容は自由度が飛躍的に増します。
メイクモデルは当日初めて会う人、そしてモデルのリクエストに沿ってその人に合うメイクを施さなければなりません。
2・3級でマスターした基本的なメイク技術をベースとした応用力が試されるのです。
1級はその自由度の高さゆえに、美容系検定試験の中では合格率が低いのではないかと考えられます。


メイクアップ検定1級の勉強法は?


メイクアップ検定1級の勉強におすすめのツールとして、
・公式テキスト
・検定対策セミナー
・美容系のYouTube・SNSなど
をご紹介します。
公式テキスト
メイクアップ検定には、主催のJMAより公式のテキストが出ています。
引用:JMAオンラインストア
『日本メイクアップ技術検定試験1級 公式テキスト』 発行:JMA日本メイクアップ技術検定協会 3,960円(税込)
【テキスト内容】
Lesson1 メイクアップ理論
Lesson2 メイクアップテクニック応用
Lesson3 メイクアップコミュニケーション
STEP UP メイクアップ知識
2020年度に現行版テキストに改訂され、2020年4月から「日本メイクアップ技術検定試験1級・2級・3級」は、改訂版テキストに準拠した試験内容になっています。
改訂前のテキストがフリマサイトなどで安く売られていますが、現在の試験内容とは異なる部分もあるため、必ずこちらの改訂版を購入しましょう。
検定対策セミナー
JMAが配信する検定対策セミナーがあります。こちらは有料視聴となっています。
引用:JMAビデオストア
『日本メイクアップ技術検定試験1級対策セミナー』 5,500円(30日レンタル)
20年度改訂版『日本メイクアップ技術検定試験1級公式テキスト』を見ながら動画で学ぶことができます。
①試験要項~カウンセリング ②イメージメイク アドバイス ③顔の印象分析 ④イメージメイクの構成 ⑤イメージメイクテクニック ⑥メイクアップテクニック ⑦STEP UP
「30日レンタル」とありますが、動画を購入後30日以内にダウンロードしてファイルを保存すれば、無期限で視聴することができます。
美容系のYouTube・SNSなど
どんな情報もインターネットすぐに探し出せるの昨今、美容系の情報もネット上でたくさん仕入れることができます。
ただし、YouTubeやSNSなどは誰でも簡単に情報をアップできるため、あまりにも個人の主観が入りすぎた情報には注意したいところです。
参考にする際は、メイクアップアーティストや美容系スクールのものなど、情報源がある程度しっかりしたものを選ぶとよいです。
【おすすめYouTubeチャンネル】
①VenusAcademy
ベースメイクからイメージメイクの仕方まで、モデルさんに合ったメイクについて実演しながら丁寧に解説してくれます。
②兵藤小百合 さゆりメイク
現役メイクアップアーティストが、スキンケアやコスメ、テーマ別のメイク、部位ごとの基本のメイクなど、メイクについて幅広い情報を提供しています。
【おすすめ美容系SNS】
①イガリシノブさん(@igari_shinobu)
メイクアップアーティストとして活躍され、オリジナルのコスメブランドも大人気のイガリシノブさん。
不定期ですが、インスタライブでスキンケアやメイクアップについてのお話を聞くことができます。
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②久保雄司さん(@six_kuboyuji)
美容師・スタイリストとして活躍中の方で、最近では「クボメイク」といって久保さんのメイクアップに注目が集まっています。
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③ブログ「メイクの魔法」
メイクレッスンサロンを主宰しているhattoriさん。
プロ目線のコスメの選び方や使い方について丁寧に解説されています。
④ブログ「【コスメ・化粧品】16タイプパーソナルカラー診断@東京 新宿」
16タイプのパーソナルカラー診断と、コスメ選びのアドバイスをおこなっている渡辺樹里さんのブログです。
このブログでは様々なコスメの色分析について解説されています。

メイクアップ検定1級は独学でも取れる?


メイクアップ検定1級は、2・3級の合格者であれば独学での受験は可能です。
ただし、独学での合格を目指すのはそう簡単ではないようです。
メーカー美容部員でなく、ドラッグストアの美容部員です(^_^;)
コスメコンシェルジュは独学でもなんとかなると思いますが、メイクアップ検定はそういう仕事に就いてる人じゃないと難しいと思いますよ。
全くの初心者が人の顔にメイクは絶対出来ません。
できるかもしれませんが、正しい手順や塗布の仕方などがきちんとできてないと無理です。
私は、ドラッグストアに就職してから研修を受けて社内美容部員になり、初めてお客様の顔にメイクをしました。
研修では参加者同士でメイクオフからフルメイクまで何度も何度も繰り返し練習しました。
どこからクレンジングするのか、コットンの持ち方、ブラシの動かし方、メイクされる人の顔立ちに合わせたメイクの仕方、カウンセリングの仕方、カウンセリングするための皮膚理論や肌トラブルについての知識、研修学ぶことは多いです。
研修なしで人の顔に正しいメイクをするのは簡単ではないのです。
引用:Yahoo!知恵袋
そこで、ここでは
・独学が難しい理由
・独学での実技対策法
についてお話ししていきます。
自分にとって独学がベストな選択か見極めるために、参考にしてください。
独学が難しい理由


メイクアップ検定1級取得が独学では難しいと考えられる理由は、以下の通りです。
独学が難しい理由
①勉強(練習)の方向性が正しいかわからない
②練習相手を見つけにくい
①勉強(練習)の方向性が正しいかわからない
独学には自分で自由に学べるというよさがある一方、勉強(練習)していることが本当に正しいものなのか、的外れではないか、など自分の学習を評価することが難しいという面があります。
特にメイクアップ検定1級は実技試験のみとなっているので、正しい回答を記載するだけの筆記試験とは違い自身の技術力が求められます。
そのため初心者であれば、指導する立場の人間がいないと難しいでしょう。
その点、専門学校やセミナーではメイクについて体系的に学ぶことができ、専門的な知識をもった人からアドバイスをもらう機会もあります。
「どうしていいのかわからない、きちんとしたアドバイスを受けたい」という人は、独学よりも講座などで学ぶ方がいいのかもしれません。
③練習相手を見つけにくい
メイクアップ検定1級の対策において、最も大切なのが様々なモデルを使ってメイク練習をすることです。
専門学校の学生さんの周りには、気軽にモデルをしてくれる美容学生仲間がたくさんいます。
その点、独学の場合は、モデルになってくれる人を探すのに苦労するかもしれません。

独学での実技対策法


独学での合格を目指すためのおすすめ実技対策法は、以下の通りです。
ポイント
①カウンセリング方法を知る
②スキンケアを学ぶ
③セルフメイクやイラストで様々なパターンのメイクを練習する
④家族や友人に協力してもらって、イメージメイクの練習をする
⑤メイクレッスンに参加する
①カウンセリング方法を知る
まず何より、知る必要があるのはカウンセリングの方法です。
本番では5分でカウンセリングシートを完成させる必要があるため、モデルへの聞き取りを無駄なく行い、リクエストを端的にまとめなければなりません。
どんなことを聞き取ればいいのか、どうメイクに反映させていくのかを瞬時に判断するために、メイクだけでなく、カウンセリングの練習も何度もすることをおすすめします。
カウンセリング方法については、先にご紹介したJMA公式の有料動画セミナーで取り扱われていますので、参考にしてください。
②スキンケアを学ぶ
忘れがちですが、メイクアップ検定1級では、スキンケアも評価の対象となっています。
試験要項を確認すると、「スキンケア後のモデルの肌状態」も試験内容に含むと記載されています。
試験でメイクをするモデルの肌タイプや肌悩みは、当日にしかわかりません。
乾燥肌の人と脂性肌の人では、肌にあったスキンケア方法は当然異なります。
事前に様々な肌タイプに合ったスキンケアを頭に入れておきましょう。
③セルフメイクやイラストで様々なパターンのメイクを練習する
これは、一人でも行うことができる実技練習の方法です。
YouTubeやSNSなどを活用して、様々なパターンのイメージメイクに挑戦しましょう。
初めはセルフメイクでもよいですが、本番では自分と異なる顔立ちや輪郭のモデルにメイクを施すことになります。
メイク練習用のイラストなどを使って、色んな顔立ちの人にメイクすることに慣れておくとよいです。
『フェイスチャート/メイクアップデッサン用紙(画材用紙)ソフトフェイス10枚組』 770円(税込)
④家族や友人に協力してもらって、イメージメイクの練習をする
試験本番では、当然生身の人間の顔にメイクをします。
そのため、家族や友人など何人かにメイクの練習をさせてもらうことは必須でしょう。
カウンセリングをふまえ、モデルに合ったイメージメイクができるように、技術を養っておく必要があります。
また、本番では30分で下地からフルメイクを完了しなければなりません。時間を測りながら練習することも大切です。
参考に、メイクアップアーティストの小田切ヒロさんのYouTubeチャンネル「HIRO BEAUTY CHANNEL」では、テーマ別、顔の特徴別のメイクなど、様々な情報を知ることができます。
⑤メイクレッスンに参加する
知り合いに美容関係の職に就いている人や美容学生さんがいる方は、そのような人たちに自分のメイクを見て評価してもらうことも良い勉強になります。
「美容に精通している知り合いなんていない・・・」という人も多いかと思います。
そこでおすすめするのが、人気ブランドや美容学校などが開催しているメイクレッスンに参加することです。
レッスン料が無料、比較的安価なものをいくつかご紹介します。
ブランド | 価格 | 時間 | 内容 | 場所 |
Amplitude | 無料(要予約) | 45分 | ベース | 全国のAmplitudeカウンター |
Celvoke | 無料(要予約) | 60分 | フルメイク | 全国のCelvokeカウンター |
Dior | 無料 | 10分 | リップ | ディオール・バックステージ・ストゥーディオ各店舗 |
無料(要予約) | 30分 | ベース | ||
無料(要予約) | 30分 | アイ | ||
MAC | 無料 | 15分 | ベース・リップ・アイ・アイブロウ | 全国のMACカウンター |
6,000円 | 60分 | フルメイク | ラフォーレ原宿店含む百貨店以外の一部店舗 | |
RMK | 無料(要予約) | 40〜60分 | フルメイク | レッスンによる |
shu uemura | 6,160円 | 30分 | アイブロウ | shu tokyo makeup box |
アイ | ||||
SUQQU | 無料 | 30分 | フルメイク | レッスンによる |
プロにメイクをしてもらうことで、顔の特徴を掴んだメイクやテクニックを学ぶことができます。
無料で受けられるレッスンも多いため、こんな機会も有効活用できるとよいでしょう。

メイクアップ検定1級に過去問はある?


ブログやSNSで合格を報告されている方の中には、メイクアップに関するレクチャーや情報発信をしている人もいます。
参考までに覗いてみたり、相談してみるのもよいかもしれません。
https://twitter.com/kajieriko/status/471625444932849664
https://twitter.com/yuika_matsuda/status/1099153042014781440
また、JMA公式の「よくある質問」ページは一読の価値ありです。
疑問点や減点対象などについて詳しく解説していますので、テキスト学習や実技練習と合わせてチェックしてみると、本番を想定した練習がしやすいでしょう。
まとめ
ここまで、日本メイクアップ技術検定試験1級についてお話ししてきました。
まとめると、以下の通りです。
まとめ
・合格率は約30%、美容系資格試験としては難しめ
・公式テキストや美容系YouTube・SNSを活用して勉強
・独学受験可能だが、実技試験のため独学は厳しいかも
・過去問は存在しない
メイクアップ検定1級は、美容系検定試験の中では合格率が低く、難易度が比較的高めな資格試験です。
美容部員や美容師など、人の顔にメイクを施す職に就く(目指す)人にとっては、その技術レベルを保障してくれる資格でもあります。
ただし、資格取得のためには金銭的にも時間的にも負担がかかります。
ご自身の将来を見据え最良の方法は何かを考えた上で、資格取得を目指してチャレンジしてください。