色彩検定は美容やファッション、デザインなど様々なシーンで役立つ「色」についての知識を問う検定です。
その中の「UC級」は色のユニバーサルデザインに関する知識を問うもので、2018年に新設された級です。
UC級は実施回数がまだ少ないため、
「合格率ってどのくらい?」
「どういう勉強をしたらいい?」
といった疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
ここでは色彩検定UC級の試験内容や合格率、勉強方法や勉強方法について解説します。
目次
色彩検定UC級って?
特定の色の組み合わせが判断しにくい「色覚特性」や、目の老化によって区別できない色が増えるなど、色の見え方(色覚)は人によって違います。
たとえば、黒板(緑)を使って何かを説明する時、赤のチョークで重要なことを書いたりしますよね。
ところが、緑と赤の組み合わせが区別しにくい色覚特性を持つ人には赤で書いた部分が分かりづらいそうです。
このような色覚特性を持つ人は、日本人男性の20人に1人、日本人女性の500人に1人、日本国内では約300万人いると言われています。
また、目の老化によって黒と青の区別がつきにくくなったり、白内障を発症すると色の見え方も変わると言われています。
このように色覚には多様性があり、その多様性を理解した上で誰にでも見やすい色使いをすることを「色のユニバーサルデザイン(UC)」といいます。
例に挙げた黒板の文字の色は、黄色や白に変えると色覚特性を持つ人にもわかりやすくなります。これも色のユニバーサルデザインと言えます。
引用:色彩検定UC(色のユニバーサルデザイン)級とは|色彩検定協会
色彩検定UC級で問われる色覚の多様性や色のユニバーサルデザインなどの知識は、色を扱うあらゆる場面で役立ちます。
色彩検定UC級の合格率はおよそ90%
UC級の合格率は次のとおりです。
実施年 | 志願者数 | 合格者数 | 合格率 |
2018年 | 1,650人 | 1,518人 | 92.0% |
2019年 | 2,900人 | 2,569人 | 88.6% |
2020年 | 2,226人 | 1,943人 | 87.3% |
3年間の平均合格率は89.3%、およそ90%です。
2級の合格率がおよそ70%、3級はおよそ75%ですからそれらと比べてもかなり高い合格率です。
UC級の難易度は高くないと言えます。
そんなことないんですよ〜(;^ω^)💦UC級は色彩検定のなかでも一番簡単というか合格率も高くて、全問正解という方も何人か見かけました(^○^)
合格通知に点数は載らないので何点かは自分では分からないんですが、記入欄のズレがなければ合格はしてると思います😺— るり@ (@kotokoruru) June 28, 2021
色彩検定UC級の試験概要
色彩検定は6月と11月の年2回実施されていて、UC級はどちらでも受検できます。
試験概要は以下の通りです。
試験日 | 夏季(6月)、冬季(11月) |
検定料 | 6,000円(税込) |
受験資格 | 制限なし |
試験時間 | 60分 |
試験方式 | マークシート方式(一部記述式) |
試験内容 | 色が見える仕組み、ユニバーサルデザイン、色覚多様性、高齢者の見え方など。配色における注意点や改善方法を理解している。 |
合格ライン | 満点の70%前後で、問題の難易度により多少変動する。 |
色彩検定UC級の勉強方法と勉強時間
UC級の難易度は低いですが、合格率100%ではありません。
色彩検定UC級に落ちました。合格率の高さを舐めてました。非常に悔しいです。
引用:知恵袋
色彩検定UC級、不合格😢
合格率が高いので恥ずかしいのですが、久しぶりの試験で時間配分が上手くできず、前半ゆっくりやりすぎたのがダメだった💦途中で気付いて何とか全問できたけど焦ったせいか後半はミス連発😣
あと一歩足らず…でした😱😱😱次回は頑張ります!#色彩検定
— ao-mone (@aomone4) December 9, 2020
気を抜かずに勉強しましょう。
ここでは勉強方法と勉強時間について解説します。
公式テキストと過去問題集で勉強する
色彩検定UC級については、2021年10月時点では通信講座はありません。
そのため、勉強方法は
- テキストを読んで理解する
- 過去問題集を解く
- 色彩検定協会の勉強会に参加する
の3つになります。
公式テキスト
UC級の公式テキストは2022年1月に改訂版が発行予定で、UC級は2022年から改訂版のテキスト内容に準拠した試験内容になるということです。
移行措置として2022年夏期検定のみ現テキスト内容でも対応可能
2022年冬季以降に受検する場合は、改訂版のテキストを準備する必要があります。
公式テキスト
価格 2,530円(税込)
引用:色彩検定協会
色彩検定協会公式サイトでは
「色彩検定 UC級 公式テキスト」の内容だけで合格に必要な知識を得ることができます。
引用:色彩検定協会
と書いてあるので、テキストの内容をしっかり理解しましょう。
過去問題集
過去問題集は2018年から2020年の3冊が発行されています。
2020年の検定は冬季1回だけなので、過去5回分の試験問題となります。
2020年過去問題集
価格 550円(税込)
引用:色彩検定協会
2019年過去問題集
価格 990円(税込)
引用:色彩検定協会
2018年過去問題集
在庫が少ないようで、色彩検定協会公式サイトでは購入できない状態です。
価格1,595円(税込)
引用:Amazon
色彩検定協会の勉強会
色彩検定協会ではUC級の勉強会を開催しています。2021年は8月に東京と大阪で開催されました。
勉強会では公式テキストを使って色のユニバーサルデザインの考え方や取り組み方について理解を深めることができます。
勉強会のスケジュールは色彩検定協会サイトで確認できるので、参加できるようであれば参加するのもいいでしょう。
勉強時間はどのくらい?
UC級合格者のブログでは勉強時間は1ヶ月程度かそれ以下という方が多かったです。
3級の合格に必要な勉強時間が1ヶ月程度と言われているので、3級より難易度の低いUC級の勉強時間が1ヶ月程度というのも妥当でしょう。
色彩検定の他の級に合格している場合は、基礎知識があるのでもうすこし少なくても大丈夫かもしれません。
- 公式テキストを読んで理解する
- 過去問題集を解いてみる
- 間違えた問題があればテキストを見直す
2と3の繰り返し回数で勉強時間は変わるので、公式テキストを理解するステップをしっかりやりましょう。
まとめ
色彩検定UC級についての解説をまとめると
- UC級は色のユニバーサルデザインや色覚多様性についての知識を問う検定
- 合格率はおよそ90%
- 試験は6月と12月の年2回実施
- 検定料は6,000円
- 色彩検定協会発行の公式テキストと過去問題集で勉強する
- 色彩検定協会の勉強会がある
- UC級に合格するための勉強時間は1ヶ月程度
ということになります。
色彩検定UC級は「色に携わる全ての人が色覚多様性について正しい知識を持ち、配慮することができる社会の実現」を目指して創設されました。
UC級の知識を持つことでそのような社会の実現するための力になれるというと大げさかもしれませんが、言い換えればあなたの身近で困っている人の力になれるということです。
美容やファッション、デザインなどに関わっていなくても活かせるシーンはたくさんあります。
色について興味があれば受けてみるのもいいかもしれませんね。