ヤマハグレードの9級を受けようと思っているけど、
「9級って何年生レベルなの?」
「初見演奏や伴奏付け、聴奏ってどう練習するの?」
「課題曲にコツはある?」
などの疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
そんな方に向けて、
・ヤマハグレード9級のレベル
・初見演奏、伴奏付け、聴奏の練習方法
・課題曲のコツ
等について詳しく解説していきます。
目次
ヤマハグレード9級は何年生向け?
一般的に、小学生が受験するヤマハグレードのレベルは9級~6級です。
となると、9級は小学校低学年と考えられますね。
ヤマハ音楽教室のホームページによると、グレード9級のグレード取得目標としては、小学校1~2年生となっています。
しかし、ホームページの記載はあくまで目安です。
実際には、小学校2~3年生頃受ける人がが多いです。
「3年生だから遅いかな?」と心配する必要は全くありません。
3年生で9級を受験して、S評価で合格した人もいます。
小3の娘が #ヤマハ #グレード 試験9級に合格しました。ヤッター🙌
ヤマハ音楽教室の総合コースでは、Sで合格することは、まず無いと先生から言われていましたが、やってくれました。
よく頑張った!!!!!!!!!!! pic.twitter.com/jyWYZdEfsq— ちょーさん (@cyosan1) July 28, 2020
評価については後ほど詳しく解説しますが、S評価をもらうのはとても難しいと言われています。
無理して高いレベルを受験すると、不合格になってしまったり評価が下がってしまう可能性がありますね。
ヤマハ講師の下で習っている人は、今のレベルに合った級を提案してくれると思います。
講師と相談しながら焦らず受験しましょう。
ヤマハグレード9級の内容は?
ヤマハグレードには、AコースとBコースがあります。
9級の場合はこのような内容になっています。
〈Aコース〉・・・演奏を中心として習っている人向け
・自由曲2曲
・課題曲
・初見演奏
〈Bコース〉・・・総合的に音楽を習っている人向け
・自由曲2曲
・初見演奏
・伴奏付け
・聴奏(メロディー聴奏、ハーモニー聴奏)
審査は、S~Eの判定が付き、D評価とE評価の場合は不合格となります。
S~Eの評価は、50点満点中何点かによる点数で決められます。
S | 50~49点 |
A | 48~41点 |
B | 40~33点 |
C | 32~25点 |
D | 24~17点 |
E | 16点以下 |
これを見てわかるように、S評価を取るには1点しか落とすことができません。
先述したように、いかにS評価をもらうことが難しいのかが分かるかと思います。
受験内容について、詳しくは受験要項をご覧ください。
ヤマハグレード9級の初見演奏、伴奏付け、聴奏の練習法は?
先程少し触れたように、ヤマハグレード9級では、
Aコースには自由曲2曲、課題曲、初見演奏があり、
Bコースには自由曲2曲、初見演奏、伴奏付け、聴奏があります。
この中で躓きやすい人が多いとされる、
・初見演奏
・伴奏付け
・聴奏
の練習方法について説明していきます。
初見演奏
初見演奏は、その場で渡される8小節程の楽譜を30秒間見て、その後演奏するというものです。
音の高さ、音の長さ、符号を間違えないかを見られます。
〈練習方法〉
まずは拍子、調、調号を見て確認しましょう。
本番と同様に、楽譜を30秒見て、その後止まらずに弾きます。
この練習をひたすらやっていくと、徐々にできるようになってきます。
重要ポイント
・間違えてもいいので、とにかく最後まで弾き切る
・次の音を思い出しながら落ち着いてゆっくり弾く(9級はスピードは関係ありません)
初見演奏ができるようになると、楽譜を読む力が身に付きます。
グレードだけでなく、普段から役に立つ技術を手に入れられます。
伴奏付け
伴奏付けは、最初に試験官が8小節のメロディーを弾き、それを聞いてそのメロディーに伴奏を付けるというものです。
試験官は途中で止まったり等はしてくれません。
〈練習方法〉
伴奏付けは、カデンツを覚えてないとかなり難しいです。
様々な調のカデンツをひたすら弾き、指に覚えさせましょう。
9級は、ハ長調・ヘ長調・ト長調・イ短調・ニ短調の5つの調しか出ないので、この5つの調に絞ってカデンツを覚えると効率が良いでしょう。
カデンツは覚えていて絶対に損はないので、余裕があれば他の調のカデンツも覚えておいても良いかもしれません。
また、9級は4/4拍子か3/4拍子しか出題されないので、4/4拍子のときのパターンと3/4拍子のときのパターンを決めておくとやりやすいです。
聴奏
聴奏は、メロディー聴奏とハーモニー聴奏の2つに分かれています。
ひとつずつ見ていきましょう。
メロディー聴奏
メロディー聴奏は、最初に試験官に何調か伝えられ、試験官が4小節のメロディーを両手で弾きます。
そのメロディーを聴き取り、右手のみで弾くというものです。
〈練習方法〉
普段から、テレビなどで流れている音楽を耳コピして弾いてみましょう。
休符や音の長さを見られるので、そこに注意して聴き取ることがポイントです。
ハーモニー聴奏
ハーモニー聴奏は、最初に試験官に何調か伝えられた後、試験官が4~6小節程のカデンツを弾きます。
それを聴いて真似をして弾くというものです。
〈練習方法〉
カデンツは型が決まっているので、型を覚えてしまいましょう。
型を覚えることができれば、調が変わっても音を当てはめるだけなので、覚えてしまった方が楽でしょう。
日頃から、歌いながらカデンツを弾くという練習をしてみても良いかもしれません。
ヤマハグレード9級の課題曲のコツは?
課題曲は、ヤマハの指定曲集2冊の中から選びます。
指定曲集は以下の2冊です。
・NEW ピアノスタディ レパートリー6
・NEW ピアノスタディ レパートリー7
全部で30曲あるので、どの曲を選ぶかが重要なポイントとなります。
自分のレベルに合った、無理なく弾ける曲、自分が弾きやすい曲を選ぶことがとても大切です。
また、作曲者や編曲者、形式やスタイルが自由曲と被らないようにしましょう。
ポイント
・テンポや強弱などを意識し、曲の個性を引き出す
・自分の感情やこだわりを積極的に表現する
・間違えないように弾く
課題曲は、楽譜通りに弾けるだけでは不十分です。
楽譜通りに間違えず弾けるということは前提に、いかに表現できるかどうかが合格するための重要なポイントです。
「こう表現したい」ということが試験官に伝わるよう意識しましょう。
ページ数少ない曲や難易度が低めの曲などは、選ぶ人が多いので、他の人と比べられやすいです。
もし弾けそうであれば、少し難しめの曲を選ぶのも良いかもしれません。
もちろん、無理のない範囲での選曲が一番です。
自分の特性や個性は、普段レッスンしてくださっている先生ならよく理解してくれていると思います。
どの曲が自分に合っているか、どの曲なら自分らしく演奏できるか、しっかり相談して決めましょう。
まとめ
ここまで、ヤマハグレード9級について詳しく解説していきました。
まとめると、
・ヤマハグレード9級は小学校2年生から4年生頃に受ける人が多い
・演奏を中心に習っている人向けのAコースと、総合的に音楽を習っている人向けのBコースがある
・初見演奏は最後まで止まらず弾き切ることが大切
・ハ長調・ヘ長調・ト長調・イ短調・ニ短調のカデンツを覚えると確実
・普段から流れている音楽を耳コピして弾いたり、カデンツで伴奏を付けたりしてみましょう!
・課題曲は曲選び、個性を表現することが重要
ヤマハグレードは、ヤマハの講師の下で習っている人が受験することが多いですが、そうでなくても受験は可能です。
もしヤマハの講師の指導を受けてないけど受験したいという場合は、ヤマハグレードの試験問題集を用意することをおすすめします。
試験問題集に沿って練習すれば、大体の流れが掴めるので練習しやすいです。
ヤマハグレードに合格したからといって何かある訳ではありませんが、受験することでかなり音楽のレベルが上がります。
挑戦することに損はないと思うので、自分に合ったレベルを見極めて受けることができれば、とても為になる資格でしょう。