「建築・土木・設備」や「電気・電子・機械」など多職種にわたり注目されているCAD技術ですが、キャリアアップしたいと思っている方も多くいらっしゃるかと思います。
その中でも「CAD実務キャリア制度」は民間資格ということもあり挑戦しやすい資格となっています。
しかし、いざ資格を取ろうと思った時に
「そもそもCAD実務キャリア認定制度のこと詳しく知らないな・・・」
「試験内容って難しいのかな・・・」
「いい勉強法ってあるのかな・・・」
という悩みも同時に抱えているのではないでしょうか。
そこで、今回は
・CADキャリア認定制度について
・CADキャリア認定制度の難易度について
・CADキャリア認定制度の過去問と勉強方法について
について記事にしていきたいと思います。
CADキャリア認定制度について
CAD実務キャリア認定制度は、NPO法人である日本学び協会CAD検定部会が認定している制度です。
この資格は「民間資格」であり、どなたでも受験することが出来ます。
CADはデータ入力のみではなく、3次元のアニメーション制作やパンフレット作りなど幅広い分野で使われています。
なので、このCADスキルを持っていると業種の幅も広がりますし、今の仕事でも差別化を図ることが出来るのではないでしょうか。
CADキャリア認定試験の構成
さて、CADキャリア認定制度はどのような試験で構成されているのでしょうか?
・TCADs(Test of CAD for skill)
・CADアドミニストレーター認定試験
・3次元CADトレーサー認定試験
・3次元CADアドミニストレーター認定試験
以上のように、4つの試験で構成されています。
試験の種類 | 試験内容・受験料 |
TCADs (Test of CAD for skill) |
<学科試験>
製図に関する基礎知識および各部門の専門知識 図面作成に必要な知識の理解 <実技試験> 図面の理解力およびCADを利用した製図能力 CADの操作だけでなく図面全体の完成度 ※図面作成において不可欠である「見栄え」も評価対象 受験料:1万1,550円 |
CADアドミニストレーター | <実技試験>
パーソナルコンピューターの理解とCADソフトウェアの理解 CADを使用して的確に図面を完成させることが出来るか 受験料:一般:7,200円 学生:5,200円 |
3次元
CADトレーサー |
<実技試験>
3次元CADトレーサーとしての実務基礎知識 2次元図面の読図力と正確な3次元モデル・アセンブリ・図面化及び指示によるモデル変更や追加対応力 ※試験前に課題の提出あり 受験料:一般:1万3,400円 学生:9,300円 |
3次元
CADアドミニストレーター |
<実技試験>
2次元CADのCADソフトを使用した作図と課題の完成スキル ※試験前に課題の提出あり 受験料:一般:1万300円 学生:6,200円 |
3次元CAD認定試験では事前課題があり、Web試験ページからダウンロードして課題作成をする必要があります。
事前課題は試験日の1週間前に提供されます。
引用:実務キャリア認定制度 CAD検定部試験センターホームページ
CADの試験にはインターネット環境が必須です。
インターネット環境が整った状態で試験に望みましょう。
試験の判定方法
認定試験では、ただ「合格」「不合格」が決まるのではなく、990点満点のスコア制での評価となります。
スコアで示してくれるため、自分の実力を正確に把握するためのツールにもなります。
合否も大切だと思いますが、CADのどの部分が自分の強みになっているのかということやどの職種・分野で自分の技術に合った仕事が出来るかということを把握できることも大切だと思います。
試験の申し込み方法
全ての試験において、インターネットを利用して申し込みを行います。
試験センターのページから申し込みフォームに必要事項を入力して申し込みが出来ます。
下記の引用欄から移動できますのでご覧ください。
STEP1 受験申し込み (TCADsとその他CAD試験)
STEP2 受験料納付
CADアドミニストレーター、3次元CADトレーサー、3次元CADアドミニストレーターは申し込みフォームが異なりますので要注意です。
引用:その他のCAD試験
CADキャリア認定制度の難易度
さて、認定試験の難易度はどのようになっているのでしょうか。ここでは合格率から考えてみましょう。
認定試験の合格率を見てみると、以下のようになっています。
3次元CADトレーサー認定試験、3次元CADアドミニストレーター認定試験は「50%」
CADアドミニストレーター認定試験は「45%」
引用:資格の王道
約50%の合格率であることから難しい内容なのかと思います。
しかしながら、これは実務経験の有無が関わっているようです。
実務経験がある方なら易しい試験となるでしょう。
CAD自体が理解できない方は難しい試験ではありますが、パソコンの知識がある方なら学習しやすいでしょう。
引用:CAD実務キャリア認定試験の難易度は?試験情報・年収・給料・報酬相場を分析
このように、CADキャリア認定試験は実技試験のみで構成されている試験が多いため、実務経験者にとっては「易しい」と言われています。
表にも載せたように、TCADsの試験のみ実技に加えて学科試験もあります。学科試験については一般的な資格試験と違ってテキストを見ながら自宅で受験が出来るという特徴があります。試験時間が90分であるため、テキストのどこに何が書いてあるかをチェックして試験に臨むとスムーズに解答が出来るでしょう。
CADキャリア認定制度の勉強方法
ここでは、「どうやって勉強したらいいの?」と思った方のために、ここでは「いい勉強法はあるのか・・」の部分について書いていきたいと思います。
勉強方法は
・オンライン講座
・独学
の2つがあります。
また、どの様な参考書があるのかということも書いてありますのでぜひ読んでみてください。
オンライン講座
まずはオンライン講座で学ぶ方法です。勉強をどのように始めたらよいかを迷っている方にはおすすめです。
迷っている時間がもったいないと感じたらまずは資料請求などしてみると良いと思います。
例えば、ヒューマンアカデミー、KENスクール、e-Grooveといった講座があり、自宅で受講することが出来ます。
CAD実務未経験者も安心して学ぶことが出来るため、効率よく受験に臨む準備が出来そうです。
独学
次に独学についてです。
独学で学ぶ方も多くいらっしゃいますが、勉強するためのテキストは自分に合ったものを選択できると良いですね。
基礎を固めるのに適しているテキストから決まった分野を肉付けして更に理解を深めるテキストまで幅広くありますので何冊か使用すると良いかと思います。
CAD操作に欠かせないのが「コマンド」です。テキストの中には「コマンド」について詳しく書かれているだけで、実践的な「図面の作成」まで解説されていないものもあります。それでは、ただ「コマンドを実行できるようになった」だけで終わってしまいます。「コマンド」の説明ももちろん重要ですが「図面の作成」まで解説されているテキストを選びましょう。特にDVD付きのものなら映像を見ながら進められるので、分からない部分も解消しやすく、おすすめです。
引用:CADの資格は独学で取れる?効率的な勉強法ほうと資格取得後の進路について
おすすめテキスト
先ほども述べましたが、テキストには多くの種類があります。
ここでは、基礎的な内容の学習のために文字だけでなく動画でも学ぶことの出来る参考書や3Dに特化した参考書などを紹介します。
まずは基礎を学んで、CADについての知識を固めていくことから開始しても良いかと思います。
その後、徐々に専門的な3Dなどの学習に進むと効率よく学習が進むと思いますので参考にしてみてください。
基礎を固めるために参考になる1冊となっています。
まずはこの1冊を理解することでCADの全体像を把握できるかと思います。
基礎的な知識を文章だけでなく、動画も用いることでより記憶に残りやすい参考書となっています。
3D CADに特化し、3D CADの基礎を学ぶことが出来る参考書です。また、3D CADに必要なソフトもダウンロードできるなど、すぐ勉強が始められることも嬉しいですね。
まとめ
・CAD実務キャリア認定制度は「CAD技術」を評価される。
・CADキャリア認定の難易度は実務経験のない人にとっては高めだが挑戦することは出来る。
・CAD実務キャリア認定を独学で受ける場合はテキストを参考に行うと良い。
ここまで読んでくださりありがとうございました。