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CAD

3次元cad利用技術者試験の合格率,難易度は?意味ない?勉強方法は?

3次元CADの資格で最も知名度のある3次元CAD利用技術者試験。

多くの業界で2次元から3次元への移行が進んでいることもあり、取得を考えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、取得には試験に合格する必要がある為、

「3次元CAD利用技術者試験の合格率はどのくらい?」

「難易度は?」

「どのように勉強方法すればいいの?」

といった疑問が生じるかと思います。

 

また、ネット上などで3次元CAD利用技術者試験を取得しても意味がないと言われている点について

「意味がないって本当?」

と気になられている方もいらっしゃるかもしれません。

 

そこで今回は、3次元CAD利用技術者試験について

・合格率

・難易度

・取得しても意味がないのか

・勉強法

上記の内容を解説します。

 

3次元CAD利用技術者試験の合格率は?

3次元CADは習熟度によって2級・準1級・1級という3つの等級に分けられています。

では、早速それぞれの合格率を見ていきましょう。

2級の合格率

2級の合格率は平均60%程度で半数以上の人が合格する割合となっています。

中学生の多くが受験する英検4級の合格率が65%なので同じくらいの合格率ですね
資格の専門家

 

過去5年間の合格者数などは次の通りとなっており、年間の応募者数や受験者数の増減はほとんどありませんが、合格率は35%台から70%台と実施回によっては倍以上の差があります。

応募者数 受験者数 合格者数 合格率
2020年 後期 1573 1412 833 58.99%
前期 799 705 520 73.75%
2019年 後期 1633 1496 824 55.08%
前期 1393 1240 844 68.06%
2018年 後期 1856 1688 798 47.30%
前期 1321 1183 423 35.75%
2017年 後期 1520 1404 790 56.30%
前期 1263 1166 666 57.11%
2016年 後期 1225 1144 485 42.32%
前期 888 828 398 48.10%

引用:CAD利用技術者試験|統計情報

 

なお、これまでは年2回(前期・後期)ペーパー試験として一斉に実施されていた2級試験ですが、2021年からCBT(Computer Based Testing)化されたことに伴い、随時実施されるようになりました。

試験の形式が変化したことにより、合格率は今後変化する可能性があります

準1級の合格率

準1級の合格率は平均50%程度となっており、2人受験すると1人が合格する割合です。

資格試験に初めて挑戦する方や商業科などの高校生が受験することの多い簿記3級が合格率45〜55%と言われていますので、それと同じくらいの合格率です
資格の専門家

 

過去6年間の合格者数などは次の通りとなっており、2級同様に年間の応募者数・受験者数の増減はほとんどありませんが、合格率は実施回によって30%から60%とほぼ倍の差があります。

応募者数 受験者数 合格者数 合格率
2021年 前期 235 225 116 51.56%
2020年 後期 538 497 298 59.98%
前期 229 211 127 60.18%
2019年 後期 527 490 150 30.61%
前期 332 298 142 47.65%
2018年 後期 573 527 276 52.40%
前期 463 420 177 42.14%
2017年 後期 568 535 239 44.70%
前期 352 317 146 46.05%
2016年 後期 447 427 220 51.52%
前期 277 265 96 36.20%

引用:CAD利用技術者試験|統計情報

1級の合格率

1級の合格率は平均30%程度となっています。

過去6年間の合格者数などは下記の通りで、1級も他の級と同様に人数の変化はそれほど見られませんが合格率は21%から43%と、実施回によって倍程度の差があります。

応募者数 受験者数 合格者数 合格率
2021年 前期 248 235 557 24.26%
2020年 後期 357 334 123 36.82%
前期 145 125 34 27.20%
2019年 後期 346 313 112 35.78%
前期 308 281 59 21.00%
2018年 後期 354 317 77 24.30%
前期 301 277 110 39.71%
2017年 後期 315 291 78 26.80%
前期 287 271 115 42.43%
2016年 後期 312 299 129 43.14%
前期 233 222 48 21.60%

引用:CAD利用技術者試験|統計情報

資格取ろうか悩んでる人
実施回によってこんなにも合格率に差があるなんて・・・どうしてでしょうか?

 

3次元CAD利用技術者試験は出題される問題の傾向や難易度が毎年大きく異なり、問題の予測が難いため合格率が上下する結果になっていると考えられます
資格の専門家

 

3次元CAD利用技術者試験の難易度は?

先の項目では合格率を解説しましたが、合格率とはあくまでも全受験者中の合格者数の割合ですので、それだけでは難易度はよくわかりませんよね。

ここでは3次元CAD利用技術者試験が実際にどれほどの難易度なのかを理由も含めて説明いたします。

2級の難易度

2級の受験対象者像は3次元CADシステムを利用した業務に従事することを目指す方や営業等の周辺業務に従事している方と定められており、難易度は易しいと言えるでしょう。

 

簡単に言うとCAD初心者や未経験の方も十分合格を目指すことができるレベルです
資格の専門家

3次元CADシステムを利用する際に必要とされる基本的な知識や活用手法、図面の読図能力などの初歩的なスキルを習得しているかどうかを試す試験ですので、難しい問題は出題されません。

 

試験問題はすべて公式ガイドブックから出題されるうえ、CBT試験で実施されるマークシート方式で行われるため、公式ガイドブックを使用してきちんと勉強しておけば十分合格できるでしょう

 

なお、合格者の一般的な勉強時間は、3次元CADに関する知識が全くない方でも1日1〜2時間で3ヶ月ほどと言われています。

準1級の難易度

準1級の受験対象者像は3次元CADシステムを利用した補助業務やオペレーターを目指す方や従事して間もない方とされており、実務レベルのスキルが求められるため難易度はやや難しいと言えるでしょう。

 

準1級は2級とは異なり、知識と操作の基礎的な部分の理解が実技試験で問われます。

基礎的とはいえ、文章で示された内容からモデリング手順に従って部品の図面を作成する問題や、投影図・展開図・2次元図面から機械部品を作成するといった実践的な問題が出題されます。

 

そのため、3次元CADオペレーターとしての知識や技術の正確さ・迅速さが要求されるだけでなく、文章や口頭で設計内容を伝えるやり取りや手書きの図面を第三者に伝えられるかといったコミュニケーション能力も求められるため、難易度が高くなっています。

 

また、受験資格は2級合格者と設けられており、いきなり準1級を受験できるわけではなく、2級合格していなければ受験することができません。

1級の難易度

1級の受験対象者像は3次元CADシステムを利用したモデリング・設計・製図などの業務に従事して半年以上の実務経験もしくは1年以上の就学経験を有する方とされており、一見すると難易度はそれほど難くないようですが、現在実施されているCAD試験の中でも最高峰レベルと言われており、難易度は難しいでしょう。

 

準1級同様に2級に合格していることが受験資格と定められており、試験も実技試験で行われます。

 

文章で示された内容から部品の図面を作成する問題、投影図・展開図・2次元図面から機械部品を作成、さらに作成したモデルの数値を測定するといった問題も出題され、準1級と同じく3次元CADの知識や技術の正確さ・迅速さ、コミュニケーション能力が求められます。

問題には幾何学的で複雑なモデリング形状のものも含まれており、実務経験があっても試験時間内に3つの図面を完成させるというのは難しく、苦戦を強いられる可能性が高いと考えられます。

 

3次元CAD利用技術者試験は取得しても意味ないって本当?

資格取ろうか悩んでる人
CAD利用技術者は取得しても意味がないと言われているようなのですが本当でしょうか

意味があるかどうかは、どのような目的で取得するかによって異なります

 

まず、取得したからと言って国家資格ではないのでそれだけで仕事が得られるというわけではありません

仕事を得るには試験で問われるスキルや知識だけでなく職種に合わせた知識や実践的なスキルも必要となってくるためです。

 

では、どのような目的で取得すると意味があるのか、3次元CAD利用技術者を取得すると得られる3つの主なメリットである

・設計業界への就職が有利になる

・実際の仕事に生かされる

・自分の技術レベルを知ることができ、証明にもなる

から見ていきましょう。

設計業界への就職が有利になる

先ほどそれだけでは仕事は得られないと言いましたが、転職や就職を目的とする場合は意味がないわけではありません

3次元CAD利用技術者試験は数あるCADの資格の中でも最も認知度があり、さらに3次元CADの知識やスキルを持っていると証明できるので、応募の際にアピールすることができます

現在、業界では2次元から3次元への移行が盛んに行われており、3次元CADでの設計が主流となりつつあります。

 

そのため、2次元の図面だけを作成できる技術者よりも、2次元と3次元両方の図面を作成できる技術者の需要が増加しています。

 

しかし、まだまだ3次元CADを自在に扱える技術者は多くないため、これから設計業界に転職や就職を目指している方の場合、書類選考などでアピールできるポイントとなります。

実際の仕事に生かされる

資格の勉強をすると3次元CADの専門的な知識やスキルを身に着けることができ仕事のレベルが格段に上がります。

 

準1級と1級の場合は、実技試験ですので試験勉強を行うことでモデリングの正確さや迅速さが向上します。

 

出題される問題は、普段の設計では使わないコマンドを使用するような複雑な立体を平面図からモデリングするものが多く、改めてコマンドを使用するきっかけになったり、2次元図面から立体図面への変換が頭の中でできるようになります。

 

2級の場合も、勉強をする過程で多くの知識を得ることができるでしょう。

つまり、その結果仕事の効率化やスキルアップにつながるため、自分の仕事をより良くしようとする方には意味があると言えます。

自分の技術レベルを知ることができ、証明にもなる

勉強することでスキルや知識を得ることができますが、実際にどのレベルなのか、どのくらい身についているのかは試験を受けてみないとわかりません。

 

自分の技術レベルを知りたい場合、3次元cad利用技術者試験に挑戦することが最適と言えるでしょう。

 

また、試験に合格し資格を取得すると自分の技術レベルの証明ができます。

そのため、資格を保有していると外部との打ち合わせなどの際に先方企業に対して信頼をあたえることができるでしょう。

 

3次元CAD利用技術者試験の勉強方法は?

3次元CAD利用技術者試験の勉強方法は、独学かスクールで学ぶかの2パターンがあります。

 

初心者の場合は、スクールでCADを実際に使いながら学ぶのが一般的です。

とはいえ、2級の場合は出題される問題はすべて公式ガイドブックの内容に沿っていますので、公式ガイドブックで勉強するとCAD初心者の方でも独学で合格可能です。

 

また準1級と1級は、2級の資格を所有していることが受験資格となりますので、まずは2級に合格しなければなりません。

そこで今回は、2級の勉強法を中心に解説します。

2級の勉強は公式ガイドブックと過去問で!

独学で3次元CAD利用技術者試験2級に合格された方の多くは、公式ガイドブックを使用して勉強しています。

 

引用:Amazon

2021年度版 CAD利用技術者試験 3次元 公式ガイドブック

価格:3,740円〈税込)

出版日:2021年3月8日

発行元:日経BP

著者:コンピュータ教育振興協会

 

勉強を始める前にまずは公式ガイドブックを用意しましょう。

試験はCBT方式で行われるため、常に最新の情報が問題にアップデートされるため、必ず出版日が一番新しいテキストを購入することが重要です。

 

2級試験には実技がなく、多肢選択式の筆記試験のみで行われるため、テキストを何度も読んで理解し、暗記すれば必ず合格できます。

 

なお、公式ガイドブックには過去問も掲載されているため、過去問の正答率を各分野平均7割以上、全体で8割以上を目標に勉強しましょう。

 

まとめ

今回は3次元CAD利用技術者試験について下記の内容を解説しました。

・平均合格率は、2級・・・約60%、準1級・・・約50%、1級・・・約30%

・難易度は、2級・・・易しい、準1級・・・やや難しい、1級・・・難しい

・取得する意味があるかどうかは目的によって異なる

・2級の勉強方法は公式ガイドブックを理解して暗記すると良い

3次元CADを扱える技術者は今後ますます需要が高まっていくと考えられます。

試験対策を行うことで仕事のスキルも向上するので、より良い仕事を目指す方は挑戦してみてはいかがでしょうか。

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