近年アロマの人気が高まり、街でもアロマオイルセットを見かける機会が多くなりました。
心地よい香りはリラックス効果を与えてくれ、ストレス解消効果があります。それだけでなく、集中力を高める、緊張をほぐす、肩凝りや頭痛を改善するなど、私たちの生活を豊かにする効果がたくさんあります。

アロマテラピー検定は、年々受験者数が増えている注目の検定です。
そこで今回は、アロマテラピー検定について
・どんな検定か?
・試験はどれぐらいの難易度なのか?
・独学で合格可能なのか?
といった観点から、詳しくご説明していきます。
アロマテラピー検定とは?
そもそもアロマテラピーとは、精油(エッセンシャルオイル)を用いて心身を健康に保つ手助けをするというものです。
健康や美容のために役立てたり、大切な人を想いながら香りのついたプレゼントを贈ったり、アロマテラピーは日常生活にたくさん活用することができます。
アロマテラピー検定は、精油のプロフィールや香りが心身に影響を与えるメカニズムを学ぶことで、より安全に効果的に、精油を使いこなせるようになるための検定です。
年齢、経験など受験資格の制限はなく、10代から70代まで幅広い世代の方が受験しています。
アロマテラピーに興味がある人、香りを自分や家族の健康管理に役立てたい人、アロマテラピーの資格を仕事に活かしたい人など、どんな方でも気軽に受験することができます。
検定を受けるにあたって
・試験内容
・受験費用
・試験日程
はとても気になるところですよね。
そこで、これらを詳しく解説していきます。
試験内容
まずアロマテラピー検定は、1級と2級に分かれており、2級を受けずに1級から検定を受けることができます。
受験者の多くの方は、2級を受けずに初めから1級を受験しています。

試験は筆記試験と実技試験の2つに分かれ、どちらも4択のマークシート形式になっています。
実技試験は、実際にアロマ香りを嗅いで種類を回答する「香りテスト」です。
1級の問題数は70問で、そのうち4問が実際に精油の香りを嗅ぐ香りテストになっています。
実技試験と聞くと難しそうなイメージがありますが、アロマテラピー検定ではそれほど難しく考える必要はありません。
この香りテストに関しては、試験の難易度の項目で詳しく解説していきます。
受験費用
受験を考えるにあたって、かかる費用は重要なポイントですよね。
1級の受験料は6,600円(税込)となっています。(2020年8月時点)
この他に、もちろん筆記試験テキストと香りテスト教材の費用がプラスされます。
これも後ほど詳しく解説しますが、教材費が約10,000円かかり、トータル約17,000円で十分試験に備えて受験することが可能になります。

また、1級取得後は、アロマテラピーアドバイザーやアロマテラピーインストラクターなどさらに専門的な資格試験を受験することもできます。
しかし、これらの上位資格の試験を受験するためにはAEAJ会員になる必要があり、入会金が10,000円、年会費として12,000円がかかるため、アロマテラピーの資格を本格的に仕事に活かしたい方にお勧めします。
試験日程と会場
アロマテラピー検定は、各開催都市の中心部で1年に2回、5月と11月に行われています。
直近の試験を逃しても、半年後にまた受けられるチャンスがあるのは魅力ですよね。
試験会場は全国34都市、以下の37会場となっています。
試験会場
札幌、釧路、青森、仙台、郡山、つくば、宇都宮、前橋、さいたま、千葉、東京2会場、横浜、新潟、金沢、甲府、松本、岐阜、静岡、名古屋、四日市、京都、大阪2会場、神戸、奈良、松江、岡山、広島、高松、松山、福岡2会場、長崎、熊本、鹿児島、那覇
アロマテラピー検定1級の難易度はどれくらい?
アロマテラピー検定1級の合格率はおよそ90%となっています。
この合格率の高さから見ても、アロマテラピー検定の難易度はとても低いです。
試験の合格基準の正解率は80%と難しそうに見えますが、合格率の高さを見ると、しっかりと対策すれば十分合格できるレベルの難易度と言えます。
資格試験ではありますが問題は簡単なので、趣味の延長として気軽に受験することができます。

アロマテラピー検定1級は独学で取れる?勉強方法は?
資格取得のための通信講座や学校は、費用も高く、時間も縛られます。できることならば独学で受験したいと考える人が多いはずです。
アロマテラピー検定は、合格率の高さから見ても、十分独学で合格が可能です。
公式サイトで勉強期間の集計が公開されており、全体の9割以上の人が3ヶ月以内の勉強期間で受験されています。
中には試験直前の2週間や1ヶ月程度で合格している方もちらほら見受けられ、時間があまり取れない方でも受験しやすい試験であると言えます。
独学で受験するにあたって、具体的な勉強方法について
・おすすめの教材
・筆記試験対策
・実技試験対策
に分けて説明していきます。
教材は何を使う?
筆記試験対策としては、公式からテキストが販売されていて、公式サイトでもこの公式テキスト内から出題されるとあるため、こちらを使用するのが良いでしょう。
公式のテキストは1級と2級で分かれており、1級を受験する場合でも2級の問題も含まれるため、2冊勉強するとより確実です。
公式からは問題集も販売されています。
しかし基本的に問題集は購入せず、テキストの内容を暗記し、後ろにある問題を解けば十分対策できます。
また、香りテスト対策として香りキットも販売されています。こちらは1級Aセットと2級セットが必要です。
1級Bセットも販売されていますが、そちらは出題範囲外なので、より知識を深めたい方のみ購入することをお勧めします。
価格は下記の通りです。(2020年8月時点)
・アロマテラピー検定公式テキスト1級・2級 各2.640円
・エッセンシャルオイル入門 検定1級Aセット 2,895円
・エッセンシャルオイル入門 検定2級セット 2,000円
オイルセットは受験時期が近付くと品薄になる可能性が高いため、受験が決まったらすぐに購入しましょう。
筆記試験対策
アロマテラピーの筆記試験とはどのような問題が出題されるのか、イメージしにくいのではないでしょうか。
1級の試験の出題範囲は以下の通りになっています。
①香りテスト
②アロマテラピーの基本
③きちんと知りたい、精油のこと
④アロマテラピーの安全性
⑤アロマテラピーを実践する
⑥アロマテラピーのメカニズム
⑦アロマテラピーとビューティー&ヘルスケア
⑧アロマテラピーの歴史を紐解く
⑨アロマテラピーに関与する法律
⑩精油のプロフィール(対象30種類)など
これだけ見ると量が多くて大変そうですよね。
効率的に暗記するコツは、香りとプロフィールを関連付けて覚えることです。
「関連付けるってどうやって?」思った方、具体的にはこのように勉強していきます。
・テキストに記載されているプロフィールを見ながら精油を実際に嗅いで、嗅いだ時のイメージをメモする。
・香りや精油の抽出方法などを種類別に分けて共通項を関連づける。
・歴史は主にアロマテラピーに関わる人物名が出題され、それぞれの人物がどのくらいの時期に活躍し、何をしたかを暗記する。(正確な年号は出題されない)
・アロマテラピーのメカニズムは、理科の勉強をしたときのように順序立てて整理して覚える。

実技試験対策
実技試験はアロマの香りを嗅いで4択から答える香りテストだと先程説明しました。
実際に、香りテストの出題範囲はこのようになっています。
イランイラン、オレンジ・スイート、カモミール・ローマン、クラリセージ、グレープフルーツ、ジュニパーベリー、スイートマージョラム、ゼラニウム、ティートリー、フランキンセンス、ペパーミント、ベルガモット、ユーカリ、ラベンダー、レモン、レモングラス、ローズマリー
1級はこれら17種となります。
これを見て、「結構多いなあ…」と不安になった方もいるのではないでしょうか。
でも安心してください。
香りテストは似たような香りから出題されることはありません。似た香りでグループ分けをして覚えると、比較的簡単に覚えることができます。
また、この香りテストの配点は公式には非公開となっていますが、香りテストの対策を全くせず白紙で提出して合格した方もいるため、筆記試験でカバーできる範囲と考えられます。
しかし、せっかくアロマテラピーについて学ぶのですから、香りはしっかり覚えておきたいですよね。
そこで、コツをつかんで効率よく香りを覚えましょう。
・香りを嗅ぐときは、目を閉じて嗅ぐ。
・全種類を嗅いでみて、似たような香りごとに種類分けする。
・香りを嗅いだ時のイメージを自分の言葉でメモする。
ここで注意点として、一気に何時間も香りを嗅ぎ続けていると具合が悪くなったり、香りの違いがわからなくなってしまいます。
ゆっくり日にちをかけて覚えていきましょう。
また、香りが分からなくなってきたら、コーヒー豆の香りを嗅いで嗅覚をリセットするのもオススメです。
あまりテスト対策だと考えず、自分のペースで香りを楽しみましょう。
多くの種類のアロマに触れ、きっと新たな好みの香りを発見できますよ。
アロマの香りで癒されながら、楽しんで勉強ができるのはとても素敵ですね。
まとめ
・アロマテラピー検定は1級からの受験がオススメ
・独学でも十分合格可能
・テキストは公式のものが無難
・覚えるときには、香りと情報を紐づけるのがコツ
アロマテラピーの知識を取得すれば、健康や美容など生活を豊かにするためにたくさん活用することができます。
アロマテラピーを仕事にすることはなくても、興味があればぜひ気軽に勉強してみてください。
きっとアロマの魅力に気付き、楽しんで学ぶことができると思いますよ。